archive-org.com » ORG » G » GEPR.ORG

Total: 971

Choose link from "Titles, links and description words view":

Or switch to "Titles and links view".
  • 日本の原子力規制は米国NRCに学べ : Global Energy Policy Research
    それに対して 日本の規制委の審査基準は 規制庁担当官や委員の裁量の幅が大きすぎる また 米国では大統領令に基づき安全性と経済性の両立を意識した規制を行っているが 日本の規制委には経済性の意識が皆無であり 国民経済には目もくれない NRCでは 委員会の決定に当たり 上図に示されているように技術的問題に関しては原子炉安全諮問会議 ACRS 許認可手続きについては原子炉安全許認可会議 ASLBP 法律問題については上訴裁定局 OCAA の3つの組織に答申を考慮することが義務付けられており NRC委員は恣意的な決定はできないようになっている 図3 ACRSによる技術的助言 ACRSは原子力産業界 他の政府関係者 学会 公衆からのコメント等を聴取したうえでNRCに助言する 委員会はこれを必ず考慮することが義務付けられている このプロセスは日本には全くない ACRS委員は技術的安全性の分野を広くカバーするよう人選されている 単なる学者ばかりではなく 原子力の設計 運転 保守 研究 に携わった一級の専門家で構成されている 日本では 原発の実務や安全規制に詳しい人が少なく学者が中心である 安全 技術より中立性が重要な要件とされているが 工学的に妥当な判断ができるバランスの取れた人選にすべきである 図4 ASLBPへの事業者等の不服申し立て NRCの行政措置に対して不満のある事業者など関係者がその措置に対して不服申し立てをし 第三者的にその不服を審査する制度が整っている かかる対応を行うASLBPは 3人の常任審査官 判事相当 32人の非常勤審査官 判事相当 技術 法律の専門家PhDレベル で構成されており 合理的な判断を可能とする組織となっている 日本にはない組織である NRC側がASLBPの裁定を不服とする場合には 私設弁護士に相当する上訴裁定局 OCAA の助言を得ることが出来るようになっている 日本には 規制委員会にこのような制度 組織が設けられておらず 規制委員会がすべてを措置する結果 恣意的な判断がなされているとの指摘がある 日本にもこのような より客観的判断が実現できる制度が必要である 図5 NRCを監視する議会 米国では 連邦議会はNRCから上院と下院の歳出委員会に活動報告書を提出させ 必要に応じ供述書の提出を命令することが出来る仕組みとなっている 上院の環境公共事業委員会 下院のエネルギー商業委員会にはNRCを監視する権限が付与されており これらの委員会は過剰な規制などを監視 抑制する機能を果たしている 日本においても同様の仕組みを導入すべきである 図6 孤立している日本の規制委員会 NRCは規制情報会議 RIC Regulatory Information Conference を恒常的に開催し これには世界から3000人以上が参加している NRCの世界に開かれた姿勢 透明性 公正さを示すものと言えよう NRCは官庁であるが NEIや事業者との間の率直な意見交換をしばしば行っており 官尊民卑の考え方はまったく無い これに加えて NRCは米国内で数多くの公開の説明会などを開催しており 2011年公開ミーティングの実績として 30地区で1040回開催した 日本の規制委員会はこの様な公開の会議を開催する努力に乏しく 孤立しているとみられても仕方のない状況を作り出している 図7 結言 以上のように 米国の規制制度は 監視機能を十分に取り入れた極めて完成度の高い規制体系となっている それに比べて 日本の規制は短時間に作成されたものだけに 規制委員 委員長が規制行政を恣意的に運用でき 矛盾を指摘しても是正されない仕組になっている 規制委員会は これまでになされた多くの建設的な提言を無視し 活断層に関する専門家の疑問に対してもまともに回答していない その例として 非科学的運営に基づいた活断層問題の処置による原電敦賀2号炉の廃炉問題や運転再開がいつまでも見通せない現況が挙げられる 米国の規制と比較すれば こういう事態は到底容認されない 原子力安全に関する問題とはいえ とても法治国家の組織とは思えない さらに問題なのは 国民だけでなくステークホールダーも 感覚が麻痺し これを異常だと思わない状況である また 委員長の独断的裁断に対して 誰も法的抑制をかけられない 一例を挙げれば NRCのACRSに相当するはずの日本版ACRSは田中委員長と更田委員によって骨抜きにされ 彼らの独裁的体制は温存されたままになっている さらに 運転再開の遅れは事業者の怠慢にある といった委員長の発言は 後出しじゃんけん規制 による遅れといった自らの責任に頬被りした偽善的な振る舞いとしか思えない 米国の規制委員長がこういった発言をするとは考えられない また 莫大な国益の損失 電気料金値上げによる国民負担の増大 地元企業の倒産 立地地域の疲弊 などの事態に対し 規制委員会が免責されるはずはなく それを深刻に受け止めないでいられる状況は不思議である もし規制委員会に国民的負担を軽減したいと言う意図が少しでもあれば 彼らは法律や仕組みの欠点を克服し善処する努力をするはずである このような非常識な規制行政が改善されず 現状がいつまでも継続するようでは 日本の原子力に将来はない 原子力なくして立ち行かないこの国の将来も危うい このような権限をこのような見識と力量に欠けた委員長 委員に与えている法律 原子力規制委員会設置法 の改正は今や焦眉の急である 2014年9月22日掲載 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 1バレル30ドル割れの原油価格の下落が続く一方で 中東情勢の不透明感が増している 2016年の原油価格はどうなるのかを考えた 映像 原子力報道 メディアの責任を問う シンポジウム 2015年12月8日開催 静岡県掛川市において 出演は田原総一朗 ジャーナリスト モーリー ロバートソン ジャーナリスト ミュージシャン 松本真由美 東京大学客員准教授 キャスター の各氏が出演 池田信夫アゴラ研究所所長が司会を務めた 原子力をめぐり メディアの情報は 正確なものではなく 混乱を広げた面がある それを メディアにかかわる人が参加し

    Original URL path: http://www.gepr.org/ja/contents/20140922-03/ (2016-02-14)
    Open archived version from archive


  • 伊藤 英二 吉村 元孝 植田 修三 : Global Energy Policy Research
    そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 1バレル30ドル割れの原油価格の下落が続く一方で 中東情勢の不透明感が増している 2016年の原油価格はどうなるのかを考えた 映像 原子力報道 メディアの責任を問う シンポジウム 2015年12月8日開催 静岡県掛川市において 出演は田原総一朗 ジャーナリスト モーリー ロバートソン ジャーナリスト ミュージシャン 松本真由美 東京大学客員准教授 キャスター の各氏が出演 池田信夫アゴラ研究所所長が司会を務めた 原子力をめぐり メディアの情報は 正確なものではなく 混乱を広げた面がある それを メディアにかかわる人が参加し 検証した そして私たち一般市民の情報への向き合い方を考えた 映像 日本のプルトニウムの行方 2015年11月24日放送 出演は鈴木達治郎氏 長崎大学核兵器廃絶研究センター長 教授 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 核兵器廃絶を求める科学者らの パグウォッシュ会議 が今年11月の5日間 長崎で開かれました 鈴木氏は その事務局長として会議を成功に導きました また14年まで国の原子力政策を決める原子力委員会の委員長代理でした 日本の原子力の平和利用を考えます 映像 福島は危険なのか 医療現場からの報告 2015年10月27日放送 出演は越智小枝 相馬中央病院内科診療科長 池田信夫 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明 ジャーナリスト

    Original URL path: http://www.gepr.org/ja/contributors/list/?a=%E4%BC%8A%E8%97%A4%20%E8%8B%B1%E4%BA%8C%20%E5%90%89%E6%9D%91%20%E5%85%83%E5%AD%9D%20%E6%A4%8D%E7%94%B0%20%E4%BF%AE%E4%B8%89 (2016-02-14)
    Open archived version from archive

  • 蟷螂の斧―河野太郎議員の電力システム改革論への疑問・その3 : Global Energy Policy Research
    最小の値を採用する ①熱容量 送電線が1回線故障しても 残った回線の温度上昇が許容範囲に収まる ここで言う熱容量は 送電線が1回線故障した場合を前提に 残った回線で流すことが可能な容量であるので 議員が言う容量 全ての設備が健全である前提の下での熱容量 以下の値 ②系統安定度 送電線が1回線故障しても 発電機が安定運転できる ③電圧安定性 送電線が1回線故障しても 電圧を維持できる ④周波数維持面 連系線のルート断事故による系統の分離が発生しても 周波数を維持できる 上記の結果 連系線の運用容量は 全ての設備が健全である前提の下での熱容量 よりも小さい値になるのが通常である 議員ご指摘の 東京 東北の運用容量は120万kWに制約されている 中国 九州の運用容量は30万kWに抑えられている は 上記の基準に則ったものである これを議員は 不思議なこと と言っているが 実は世界共通の考え方なのだ 注 なお 全ての設備が健全である前提の下での熱容量 は連系設備を増強しなければ変化しないが 運用容量は 発電設備の状況が変わり 想定する事故の前提が変われば変わりうる 東京 東北の120万kW 中国 九州の30万kWはいずれも最新の値ではない 最新の値は 電力系統利用協議会 各地域間連系設備の運用容量算定結果 平成26年度 を参照 実際の運用 九州電力の緊急融通 さらに議員は 専門家によれば この運用容量を超える運用が行われている とも述べている 確かに 緊急時においては 連系線の運用容量を超えて電気を流すことがある その考え方について 議員も言及している九州電力の新大分火力発電所がダウンしたケース 2012年2月3日 に即して見てみよう 中国 九州の連系線の運用容量 30万kW は 周波数維持面の限界値により決定されている これは 運用容量を超過して電気を流すと 連系線のルート断事故が発生した際に 九州地域の周波数が低下して 停電が発生するリスクがあることを意味する さて2012年2月3日午前4時ごろ 九州電力の新大分火力発電所 230万kW が設備トラブルにより緊急停止した 停止したのは深夜であったが 夜が明けて需要が増加すると 九州地域が供給力不足となることは必至の状況となった そのため九州電力は 連系線の運用容量を超えて他地域から緊急融通を受け 計画停電を回避した 先に述べたとおり この融通を受けている最中に連系線のルート断事故が発生すると 九州地域の周波数が低下して 広域停電が発生するリスクがあった しかし この時は 既に発生した設備事故のために計画停電のリスクが高まってしまっており それを回避するために 九州電力はルート断事故のリスクを甘受する判断をしたわけである これについて議員は 運用容量はどうしたのだろう と疑問を呈している しかし この状況でどちらのリスクを優先して回避すべきかという問いに対する答えは 筆者には自明に思える 議員ご自身が九州電力の責任者であれば 運用容量を超えた緊急融通を受けることになれば 普段から運用容量を過小設定していると外から非難を受けそうだと考えて 緊急融通を受けないことにするのだろうか 逆に仮に停電リスクを甘受したうえで 緊急融通を受けてそれをが 言い訳 と批判されたとしたら どうお感じになるのだろうか 建設的な議論で系統整備を検討すべき こうした考え方は 先ごろ公表された広域的運営推進機関の業務規程に 次のように整理されている 緊急時の連系線の使用 第80条 本機関は 前条のマージン使用その他の対策を行ってもなお 供給区域の需給ひっ迫による需要抑制及び負荷遮断を回避できない又は回避できないおそれがあると認めるときは 次の各号に掲げる手順により 連系線利用申込者が 供給信頼度の低下を伴いつつ運用容量を超えて連系線を使用した供給を行うことを認める 以下略 強調は筆者による この 供給信頼度の低下を伴いつつ という文言が肝である 既に不測の事態が発生し ほぼ確実に起こりうるリスクに直面している時は 供給信頼度を平時に確保しているレベルから下げることも甘受して そのリスクを回避すべき という考え方だ もちろん 平時に確保すべき供給信頼度とは何か という論点はあり得る 例えば 九州電力によると 中国 九州の連系線ルート事故は 過去40年で5回程度発生しているとのことである つまり 8年に一度程度の停電のリスクを回避するために運用容量を制限しているわけであるが このようなリスクを甘受しても 運用容量を増やした方がよいという議論はあり得る 事実を表していない 電力会社の 言い訳 などという揶揄的な表現を使ったりするのはやめて こうした論点についての生産的な議論を進めた方が 電力の安定供給をより確かなものする電力システム改革につながると思うのだがどうだろうか これまで3回にわたって 河野太郎議員の電力システム改革論についての疑問等を述べてきた 今後は 竹内純子主席研究員が ウェッジinfinityのウェブ で 自らの専門との関連の話題を扱う予定である 2014年9月16日掲載 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 1バレル30ドル割れの原油価格の下落が続く一方で 中東情勢の不透明感が増している 2016年の原油価格はどうなるのかを考えた 映像 原子力報道 メディアの責任を問う シンポジウム 2015年12月8日開催 静岡県掛川市において 出演は田原総一朗 ジャーナリスト モーリー ロバートソン ジャーナリスト ミュージシャン 松本真由美 東京大学客員准教授 キャスター

    Original URL path: http://www.gepr.org/ja/contents/20140916-03/ (2016-02-14)
    Open archived version from archive

  • 欧州のエネルギー・環境政策をめぐる風景感(2)競争力への懸念 : Global Energy Policy Research
    欧州議会で一度否決され バックローディングは1回限り かつ欧州からの産業移転の可能性について影響評価を行う との条件付でようやく欧州議会を通すことができた EU ETSの市況が低迷する中でも 独自にフロアプライスを設け それを2020年には30ポンド トン 約36ユーロ 2030年には70ポンド トン 約84ユーロ に順次引き上げるとしていた英国は エネルギー価格の上昇に対する国民の反発が強まる中で フロアプライス導入の棚上げを余儀なくされた Dash for Coal 更に欧州において90年代英国のDash for Gas とは逆のDash for Coal とも言うべき現象が生じている 図表2 英国の電源構成 石油換算百万トン とドイツの電源構成 億kw 上の図を見ると 英国 ドイツの電源構成を見ると石炭火力のシェアが増大していることがわかる これはシェールガス革命によって米国内で売れなくなった米国炭が欧州市場に売られ 炭素クレジット価格が低迷しているため クレジットを買って石炭を燃やしても十分にペイするという構図になっているからだ これに伴い 両国の電力部門のCO2排出量は増大している オバマ政権が石炭火力への環境規制を強めている一方で 米国よりもはるかに環境先進国であると自他共に任じていた欧州で 特に 脱原発 を選択したドイツで石炭回帰が生じているとは何とも皮肉な構図である 電力供給不安の高まり 欧州が直面しているもう一つの問題は 発電所閉鎖と電力供給不安の発生である 欧州各国は遮二無二 再生可能エネルギーの拡大を推進してきたが 間欠性のある再生可能エネルギーの拡大は 火力発電の出力調整を強いる結果となった それでなくともユーロ危機による景気低迷とそれに伴う電力需要の低迷 炭素価格の低迷による卸電力市場価格の低迷もあいまって 火力発電 特にガス火力の稼働率 採算性が大幅に悪化した この結果 2013年中に欧州の電力会社10社で2130万kwのガス火力が閉鎖された これは欧州の発電設備の12 を占め しかも閉鎖されたガス火力のうち 880万kwは開設後10年以内のものである ドイツでは電力規制庁が安定供給の観点から電力会社による発電所閉鎖申請を却下し それに対して電力会社が政府に訴訟を提起するといったことまで生じている 電力会社からしてみれば 政府の再生可能エネルギー施策によってガス火力の稼働率 採算性の悪化を強いられ それを閉鎖しようとすると政府からダメ出しをされるのはたまらない というところであろう 根源的問題は不透明さ より根源的な問題は 欧州における新規の発電所建設のための投資環境が非常に不透明であるということだ そもそも欧州では発電所に限らず 送電網 パイプラインを含め エネルギーインフラの建設に対する周辺住民の反発が強い いわゆるNIMBY Not In My Back Yard が 最近ではどこのどんなエネルギーインフラにも反対 BANANA Build Absolutely Nothing Anywhere Near Anybody という現象すら見られる これは再生可能エネルギー関連施設も例外ではない 英国では陸上風力への反対運動は非常に強い エネルギー関連投資は種々のリスクに晒されるが 政策変更リスク は大きな要素になる 再生可能エネルギーについては固定価格買取制度等によって投資リターンを保証されてきたが その結果生じたエネルギーコストの上昇とそれに対する国民の反発を背景に 各国で政策の見直しが進みつつあり これまでのような訳にはいかない 再生可能エネルギーの出力変動の帳尻あわせを強いられてきたガス火力の閉鎖が進んでいることは上に書いたとおりであり そのままでは採算性が確保できないバックアップ電源の設置を進めるため キャパシティ ペイメントが議論されているが このコストも最終的には消費者負担になるため 再生可能エネルギー補助金と同じような問題が発生する可能性もある 何より エネルギー投資には長期の安定的な政策環境が求められるが それを策定する政府は国民世論や選挙のプレッシャーに常に晒され 政策変更のリスクは常に存在する これは欧州に限った問題ではなく 先進民主主義国に共通の問題でもある 欧州のエネルギー環境政策の 成績表 このように 欧州のエネルギー環境政策は種々のジレンマに直面している 下の表は欧州のシンクタンク Institute for International and European Affairs が昨年5月に行った欧州のエネルギー環境政策の各手法が種々の政策目的にどの程度貢献したかを示す 成績表 である CO2目標 EU ETS 再生可能エネルギー目標などは 特に競争力強化 雇用創出 イノベーション喚起の面で落第点をもらっている グリーン政策はグリーン雇用とグリーンイノベーションを生む というレトリックは実際には機能しなかったことを示している 図表3 欧州の気候変動エネルギー政策の目的 手法と有効性 Institute for International and European Affairs こうした中で本年1月に発表された2030年に向けたエネルギー気候変動政策パッケージ案は欧州が直面するジレンマを色濃く反映するものとなった その3 に続く 全5回 2014年8月4日掲載 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 1バレル30ドル割れの原油価格の下落が続く一方で 中東情勢の不透明感が増している 2016年の原油価格はどうなるのかを考えた 映像 原子力報道 メディアの責任を問う シンポジウム 2015年12月8日開催 静岡県掛川市において 出演は田原総一朗 ジャーナリスト モーリー ロバートソン ジャーナリスト ミュージシャン 松本真由美 東京大学客員准教授 キャスター の各氏が出演 池田信夫アゴラ研究所所長が司会を務めた 原子力をめぐり メディアの情報は 正確なものではなく

    Original URL path: http://www.gepr.org/ja/contents/20140804-02/ (2016-02-14)
    Open archived version from archive

  • しきい値なしのモデルとリスク受容の課題 : Global Energy Policy Research
    帰還しないとの強い主張を続けている 我々は 土地の用途と除染効率を考慮して 除染後の線量を推定したが 1 mSv 年以下になる地域はきわめて限られている この当初計画の除染の費用は1人当たり概ね5000万円程度で しかも 技術的な面から見ても限界に近く さらに投資すれば 放射線量が劇的に低下するということも望めない状況である 1 mSvが無理だとしたら どうすればいいか これ以下なら帰還可能という別のレベルを決めなければならない 選ばなければならない 個人ならば ばらばらでいいが 国が一度は避難指示を出し それを解除するのであるから 国としての一定の値を示さなければならない 20 mSv 年のレベルでは 話し合いも始まらない状況である では どのリスクのレベルが適切か 3 除染目標値の提案 誰も 何も言わない閉塞状況を打破したいと考えた筆者は 自分なりの提案をした そのとき こう書いた 除染目標値の提案 正解はないが 解を見つけるべきだ その数値の検討の前に 注意して頂きたいことが二つある 一つは これまで 帰還時の年間被ばく量で議論されているが そこに居住する期間を考慮した累積線量で考えるべきことである 例えば 15年間居住を仮定すると 20mSv 年で帰還すれば 物理学的崩壊を考慮しても153 mSvになる リスクはこの値を基に計算しなければならない もう一つは これまで国が出してきた式で計算された外部被ばく量は 過大になっているから リスクを計算するにはそれを修正しなければならないことである わが国では 原子力安全委員会が当初に出した方針にしたがって 空間線量に建物による遮蔽を考慮した係数0 6をかけて 実効線量 外部被ばく量 を計算してきた しかし この計算式は適切ではなく 現実の外部被ばく量はこのように計算された値の1 2 1 3であることが分かった 詳細は 拙著 原発事故と放射線のリスク学 日本評論社 15 20頁を見て頂きたい 何故 こういう過大評価が行われ 未だに修正されないのかの理由は分からないが 筆者のこの指摘は広く受け入れられているし 福島県内で実施されている個人線量の測定結果によっても裏付けられている こういうことを考慮し 筆者は 安全とリスク 帰還時期と人口 費用 技術の限界 さらに他のリスクとの比較などを考えて以下の提案をした A 避難指示解除条件として 20 mSv 年は高すぎる 非常時 このリスクレベルを認めることが必要なこともあろうが 事故後3年も経って帰還する基準としては高すぎる その理由①20 mSv 年はそもそも職業被ばくの基準値である ②15年間居住した場合の累積被ばく線量は153 mSvになってしまう B 除染目標値として以下の提案をする ①その集落 旧村程度 の15年間の平均的累積被ばく線量は50ミリシーベルトを超えない 高い家屋があったとしても100ミリシーベルトを超えない ②15年間で 個人線量を長期的目標の1mSv 年以下にする ③この二つの条件を満たす 帰還時外部被ばく量は7 mSv 年程度であるが 目標値をきりのいい5 mSv 年とする ④この場合の15年間の累積被ばく線量は約38 mSvである 帰還時5 mSv 年であれば ウエザリングなども考慮すれば約6万人がこの条件を満たす 原発事故以前のこの地域の人口の約7割に相当する また がれきの仮置き場を確保できれば 時間的にも1年以内に完成するし 当初予算の中で可能となる 目標値を2 5 mSvにした場合には帰還人口が余りにも少なくなる また 10 mSvにすると地区の中にかなり高い家屋がでてきて虫食いのようになりがちということも考えて5 mSvとした 4 この提案の根拠 まず 累積被ばく線量で100 mSvを超えないようにしたいと考えた 別に100 mSv以下ならリスクがゼロというわけではないが 広島 長崎の研究から このことが原因でがんが増えたと証明できない程度のレベルであり このファクトは皆が共有できるものである したがって それを一つの尺度にした ある場合には その2倍は認めざるを得ないとかいうこともあろうが 今回は実現可能性も考慮して100 mSvを超えない 平均として40 mSvとした このレベルなら 大きな問題にならないと判断したもう一つの理由は 多くの医師がこの程度のがんリスクは生活習慣などを見直すことで取りかえしのつくレベルだと言っていること そういうデータもかなりあるからである では 15年間で約40 mSvというのは どのくらいのリスクなのだろうか 先に述べたLNTモデルを用い さらに 線量 線量率係数 DDREF 2として計算した 広島 長崎のデータは人のデータであり しかも 60年以上も丁寧に追跡調査が行われた貴重なものだが 被害は一瞬の被ばくで起きたものである 同じ 100 mSvと言っても今回のように10年も20年もかかって100 mSv被ばくした場合とは異なるだろう その補正のための係数がDDREFであり ここではICRPの考えを踏襲し リスク値は一瞬の被ばくの場合の1 2となっている その結果は2 10 3 のがんのリスクとなり 化学物質のリスクなどとくらべて特に大きいということもない こういうことから できるだけ早く帰還することのために 我慢できるリスクレベルではないかと考え この数値を提案した ただ ふるさとに戻ってもかつての仕事がない方 あるいは 放射線の影響についてどうしても納得できない方には 移住の選択肢もあるとした 5 ゼロリスクに逃げてはいけない 100 mSv以下に抑えるとしても 0 100mSvの間のどこかを選ばねばならない ICRPが1 20 mSvの間と言っているのも 実は 他の原因による死亡リスクとの比較がもとになっている しかるに わが国では リスクが0でないからできるだけ減らせ 1 mSv以下にすべきという意見と 100 mSv以下は問題ないという意見が真っ向からぶつかっている どこまで減らしても危険という人と 100 mSv以下なら全く問題がないという意見に別れているが どちらも リスクの大きさに言及していない どこまで減らしても危険という主張は 所謂ゼロリスク論である 後者の意見は 放射線の専門家グループの意見で あたかもリスクを受け入れることを勧めているように聞こえるが よく聞くと これまたゼロリスク論である LNTは認めると言いつつ それを使ってリスク評価をすべきではない なぜなら 放射線防護や管理の立場から LNTを仮定しているのであって これは生体反応の実態ではないし 推定にすぎないからと言う 0 100 mSvの間のリスク推定を否定しつつ 100 mSv以下は大丈夫と主張するのは 100 mSv以下のリスクはゼロですと言っていることと同義である 推定を否定すれば 予防医療や安全対策は成り立たない 推定式としてLNTよりましなものがあれば それを使えばいいが ないのであればこの式から推定されるリスクの値を基礎にして できるだけ科学的な意思決定をするように努力した方がいいと思う 放射線問題は リスク受容という課題の試金石になっている 中西準子 なかにし じゅんこ 独立行政法人産業技術総合研究所フェロー 横浜国立大学名誉教授 専門 環境リスク評価 管理 2014年7月28日掲載 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 1バレル30ドル割れの原油価格の下落が続く一方で 中東情勢の不透明感が増している 2016年の原油価格はどうなるのかを考えた 映像 原子力報道 メディアの責任を問う シンポジウム 2015年12月8日開催 静岡県掛川市において 出演は田原総一朗 ジャーナリスト モーリー ロバートソン ジャーナリスト ミュージシャン 松本真由美 東京大学客員准教授 キャスター の各氏が出演

    Original URL path: http://www.gepr.org/ja/contents/20140728-01/ (2016-02-14)
    Open archived version from archive

  • 中西 準子 : Global Energy Policy Research
    映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 1バレル30ドル割れの原油価格の下落が続く一方で 中東情勢の不透明感が増している 2016年の原油価格はどうなるのかを考えた 映像 原子力報道 メディアの責任を問う シンポジウム 2015年12月8日開催 静岡県掛川市において 出演は田原総一朗 ジャーナリスト モーリー ロバートソン ジャーナリスト ミュージシャン 松本真由美 東京大学客員准教授 キャスター の各氏が出演 池田信夫アゴラ研究所所長が司会を務めた 原子力をめぐり メディアの情報は 正確なものではなく 混乱を広げた面がある それを メディアにかかわる人が参加し 検証した そして私たち一般市民の情報への向き合い方を考えた 映像 日本のプルトニウムの行方 2015年11月24日放送 出演は鈴木達治郎氏 長崎大学核兵器廃絶研究センター長 教授 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 核兵器廃絶を求める科学者らの パグウォッシュ会議 が今年11月の5日間 長崎で開かれました 鈴木氏は その事務局長として会議を成功に導きました また14年まで国の原子力政策を決める原子力委員会の委員長代理でした 日本の原子力の平和利用を考えます 映像 福島は危険なのか 医療現場からの報告 2015年10月27日放送 出演は越智小枝 相馬中央病院内科診療科長 池田信夫 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明 ジャーナリスト 越智氏は公衆衛生学の研究者であり 内科医でもある 福島の現状 医療や公衆衛生の問題点を聞いた ポッドキャスト

    Original URL path: http://www.gepr.org/ja/contributors/list/?a=%E4%B8%AD%E8%A5%BF%20%E6%BA%96%E5%AD%90 (2016-02-14)
    Open archived version from archive

  • 電力中央研究所 : Global Energy Policy Research
    続きを読む 貿易に体化したCO2排出量 日本 中国 米国 英国の国際比較 電力中央研究所 論文 地球温暖化 今回紹介のコラムで紹介した 温室効果ガスと貿易の関係をめぐる電中研の研究 こうした環境汚染の移転の研究は 世界であまり進んでいない 国境をまたいだ環境規制のために 検証することが必要だ 続きを読む 政府エネルギー技術開発プロジェクトの分析 サンシャイン ムーンライト ニューサンシャイン計画に対する費用効果分析と事例分析 電力中央研究所 論文 エネルギー産業の分析 今回 取り上げたコラムで引用された 2007年と古い研究ですが 日本のエネルギー支援について検証をしている 大規模な日本の研究支援の取り組みは 投下費用に見合う効果も出たと試算しています 続きを読む 日本における再生可能エネルギー普及制度による追加費用及び買取総額の推計 電力中央研究所 論文 再生可能エネルギー技術 日本の再生可能エネルギーの支援についての総額の推計 買取制度に加えて 既存の制度もまだ残っているために 2012年度の追加費用は巨額になったとの見込みとの試算で国民の電力料金負担が増えた 政策の検証が経産省では行われていない 続きを読む 省エネルギーはエネルギー消費を増やす 電力中央研究所 報告書 エネルギー産業の分析 研究者の杉山大志氏の論考 同研究所温暖化防止政策 ホームページ より 省エネによって 逆にエネルギー消費が増えるという議論が 最近検エネルギー関係者の間で研究されるようになっている リバウンド効果 と言う 例えば 20世紀に蒸気機関から電力モーターに動力源が変った後で エネルギー消費が急拡大した それを概説した 続きを読む 我が国の原子力停止の状況における火力燃料費の増加とその変動リスク 電力中央研究所 論文 エネルギー産業の分析 LNGと重油 石炭の炊き増しで 2010年には比2 5兆円の燃料費が増え 海外に流失すると試算 これらはいずれ日本の負担になる 続きを読む エネルギー 環境政策の国民的議論のために 電力中央研究所 2012年5月公表 論文 エネルギー産業の分析 1 震災時のエネルギー利用および節電の実態調査 2 エネルギー 環境政策の実効性の評価 3 地球規模での温暖化のあり方を探る 以上の3論文の書かれたパンフレット いずれも詳細な調査に基づいた論文 特に節電実態調査では 15 の節電義務が加わった昨年の夏の節電で 大規模工場は平均で1200万円のコスト増になったという厳しい現実が紹介されている 続きを読む 諸外国における緊急節電の経験 IEA 報告 Saving Electricity in a Hurry の紹介 電力中央研究所 社会経済研究所 木村宰主任研究員 報告書 エネルギー政策への提言 IEAが電力不足に陥った国の節電対策をまとめた論文について紹介 続きを読む 節電や省エネの効果分析と方法について 電力中央研究所 報告書 エネルギー政策への提言 同研究所のまとめている節電情報 公開論文のサイト 企業 工場から一般家庭までの節電と省エネのノウハウを提供 続きを読む 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 1バレル30ドル割れの原油価格の下落が続く一方で 中東情勢の不透明感が増している 2016年の原油価格はどうなるのかを考えた 映像 原子力報道 メディアの責任を問う シンポジウム 2015年12月8日開催 静岡県掛川市において 出演は田原総一朗 ジャーナリスト モーリー ロバートソン ジャーナリスト ミュージシャン 松本真由美 東京大学客員准教授 キャスター の各氏が出演 池田信夫アゴラ研究所所長が司会を務めた 原子力をめぐり メディアの情報は 正確なものではなく 混乱を広げた面がある それを メディアにかかわる人が参加し 検証した そして私たち一般市民の情報への向き合い方を考えた 映像 日本のプルトニウムの行方 2015年11月24日放送 出演は鈴木達治郎氏 長崎大学核兵器廃絶研究センター長 教授 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 核兵器廃絶を求める科学者らの パグウォッシュ会議 が今年11月の5日間 長崎で開かれました 鈴木氏は その事務局長として会議を成功に導きました また14年まで国の原子力政策を決める原子力委員会の委員長代理でした 日本の原子力の平和利用を考えます 映像 福島は危険なのか 医療現場からの報告 2015年10月27日放送 出演は越智小枝 相馬中央病院内科診療科長 池田信夫 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明 ジャーナリスト 越智氏は公衆衛生学の研究者であり 内科医でもある 福島の現状

    Original URL path: http://www.gepr.org/ja/contributors/list/?a=%E9%9B%BB%E5%8A%9B%E4%B8%AD%E5%A4%AE%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80 (2016-02-14)
    Open archived version from archive

  • 原子力学会と福島原発事故 — 反省と再生に向けて : Global Energy Policy Research
    ⑤解析 シミュレーション ⑥防災計画 など原子力安全に係るソフト面について問題がなかったのか についての分析 評価である 今回の事故は単にハードウェアを改善すれば済む という次元の問題ではないと認識しているが故である 設計や安全規制の背景に存在した これらのソフトを徹底的に検証した上で根本的な原因を探り 再発防止対策を検討するという手順で調査が進められた これらソフト面の分析 評価結果が報告書の約60 を占めていることにこり学会事故調の姿勢が表われている これらのソフト面の分析 評価結果に基づき以下の根本原因分析が行われ 再発防止に向けた提言が抽出された 2 事故原因の根本原因分析 A 事故の直接要因 地震では重大な配管破断は起きていなかった 事故の直接要因は①不十分だった津波対策 ②不十分だった過酷事故対策 ③不十分だった緊急時対策 事故後対策および種々の緩和 回復策の3点であった 特に念入りに調査したのは 地震によって安全上重要な設備が損傷しなかったかどうかという点である 地震と同時に自動的に原子炉の停止操作 止める が行われ 運転中の1号機から3号機はいずれも無事に停止した 問題は 配管が破断して圧力容器や格納容器の放射能閉じ込め機能が失われなかったのか という点である 学会事故調では改めて専門家の観点から圧力等の記録の確認と 事故後に行われた解析結果を照合して調査し 圧力容器 格納容器ともに津波が来るまでの間 圧力は正常に保たれ 閉じ込め性能を損うような配管破断は起きていなかったことが確認された 確認データの1例として1号機の圧力容器の圧力記録を図1に示す 図1 B 事故の背後要因 日本原子力学会に当事者意識が欠けていた 防潮堤のかさ上げや非常用電源の強化対策が単なるモグラ叩きにならぬよう 直接要因を生んだ根本原因 背後要因が何だったのかを詳らかにすることが重要である 背後要因の第1は 専門家に自らの役割に関する認識が不足していたことである 言い替えれば 日本原子力学会に当事者意識が欠けていたということである 背後要因の第2は 事業者自身の安全意識と安全に関する取組みが不足していたことである 国から言われたことだけやっていればよい と言う認識では不十分で 常に自ら安全性を高める安全文化を育む努力が不足していたということである 背後要因の第3は規制当局の安全に対する意識が不足していたこと 背後要因の第4は国際的な取組みや共同作業から謙虚に学ぼうとする取組みが不足していたこと そして背後要因の第5はどのセクターにも共通して言えることであるが 安全を確保するための人材および組織運営基盤が不足していたことである 3 再発防止に向けた提言 ソフト面の充実が最大の課題 根本原因分析の結果に基づき 事故の再発防止に向けて50項目の提言を行っている 学会事故調の提言の特色は ソフト面の改善を重視した点にある 提言Ⅰでは原子力安全の基本哲学として ①基本安全原則と②深層防護の制定を提言している 深層防護の概要を図2に示す 図2に示す通り 深層防護は安全設計のフィロソフィーである 図2 事故前はこのフィロソフィーが浸透せず 深層防護を5重の壁や 止める 冷やす 閉じ込める のことだと思いこんでいた技術者もいたようである ハードウェアを偏重していたことの弊害である 直接要因の改善策では 事故時の重要なソフト対策 アクシデント マネージメントの強化と防災計画を深層防護の第5層として位置づけ 強化することなどを提言している 背後要因の改善策では産官学のそれぞれに対し ソフト面の改善を提言している まず 学会 学術界に対しては①学会が果たすべき責務を再認識した上で ②学会における自由に議論できる環境を整え ③安全研究 学際的取り組みを強化し ④安全規制の継続的改善に貢献すべきとしている 産業界に対しては ①事故の教訓を事業者全体の問題として受け止め ②原子力特有のリスクに対する認識を持ち続け 継続的に安全性向上に努める環境を整え ③なによりも経営トップによる原子力安全を優先するコミットメントが不可欠であるとしている 安全規制機関に対しては ①なによりも国民の信頼回復に努め ②新規制基準を整備することに止まらずに 継続的改善に努め ③ハード偏重からソフト重視する姿勢に改め ④常に広範囲の専門家の知見に耳を傾けるべきとしている 3 学会事故調報告の意義と今後の課題 1 事故原因の議論 事故の原因についての議論に明確な答えを出したことは大きな意義がある 第一に官民挙げて取り組んでいる再発防止対策への国民の信頼感が高まること 第二に 立地自治体の不安解消に一定の効果が期待される もちろん 廃炉作業の中でまだ解明されていない事故進展メカニズムの情報の早期解明に継続して取り組むべきことは変わりないが 事故の直接原因が明確化したことは大きな意義がある 2 背後要因の改善に学会が踏み込んで提言 関係セクターの組織的な改善点を踏み込んで提案したことも意義深い 事故前に事故が起きない と言い続けて国民からの信頼を失った 専門家集団が国民の信頼を回復するにはよほどの努力を要する 学会が公正な専門家集団として自らも含めた組織的な改善を踏み込んで提言したことは 学会が事故前の殻を破る姿勢を示したという点で大きな意義がある 学会への国民の信頼回復に向けた第1歩である 3 産官学の健全な自律関係構築への第1歩 事故前 事業者に虜にされていた言われた産官学の関係をどう改善すべきか 学会事故調報告では 健全な自律的関係 を構築すべき と提言している 自律的関係とは それぞれが自らの役割と責任を自覚して為すべきことを実行することである 過剰な干渉は戒めなければならないが 過剰な独立によって相互の意思疎通が失われることも避けなければならない 学会事故調報告はその自律的関係を構築する第1歩としての意義がある 4 今後の課題 今後の課題は50項目の提言の実現である 学会は言いっ放しで終わってはならない 万一 提言の実現が危ぶまれた場合 学会員 そして関係者にイエローカード レッドカードを出す位の覚悟でフォローする気構えが求められる 2014年7月7日掲載 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 1バレル30ドル割れの原油価格の下落が続く一方で 中東情勢の不透明感が増している 2016年の原油価格はどうなるのかを考えた 映像 原子力報道 メディアの責任を問う シンポジウム 2015年12月8日開催 静岡県掛川市において 出演は田原総一朗 ジャーナリスト モーリー ロバートソン ジャーナリスト ミュージシャン 松本真由美 東京大学客員准教授 キャスター の各氏が出演 池田信夫アゴラ研究所所長が司会を務めた 原子力をめぐり メディアの情報は

    Original URL path: http://www.gepr.org/ja/contents/20140707-01/ (2016-02-14)
    Open archived version from archive



  •