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  • 福島原発事故、人手不足の解消のために・その2 下請け構造の光と影 : Global Energy Policy Research
    現場に出ることなく工事が進み 官庁対応 地元対応 本社対応に時間を使うことが出来る 電力会社社員の被ばくや労働災害のリスクを請負が肩代わりしてくれる効果もある 電力会社の子会社も元請となることで 技術力が十分でなくても管理的業務を中心に成立することが出来る 地元の中小零細企業は この多層構造があるから原発に参入出来る 地元の旅館 タクシー 観光業者も 多層構造の請負体制であるから 外部からの人の出入りが多く 売上が確保出来る 2 影 短所 多層構造の請負体制の最大の短所は経済性が劣ることではなく 組織内部の指示命令系統の複雑さ 情報伝達の質と速さの問題によって原発の安全が脅かされ 改善が進まない点だ 元請系列による縦割りもあり すべてにおいて責任があいまいになる 請負企業は契約期間が終了すれば 現場から去って他の現場に行くので直営体制であれば当然に行われる教育訓練 技術技能の伝承 蓄積がなされにくい この体制が長く続くことにより 電力会社の管理能力が低下し始める 電力会社内には 現場の状況に精通した社員が少なくなり 仕様書の作成 現場での検査 見積の査定 規制当局向けの資料作成に当たって 原子炉メーカーなど請負企業の力を必要とするようになる 下請企業は利益を確保するために 自らの業務の一部を下請化することで より低賃金の未熟練労働者が使おうとするなど あらゆる面でコストの引き下げを試みる 仕事を減らす業務改善より仕事量の確保が優先され 環境や条件が悪くても 我慢することになる 悪い情報は中間で抑えられ 電力会社まで伝わりにくくなる 多層構造では 電力会社の支払った人件費の一部を中間の企業が利益としがちで 末端の作業員に電力会社が見積もった賃金や手当が行き渡らない 社会保険の保険料は しばしば社会保険事務所に納められず 企業の利益と本人の手取りと化す このように 末端の零細企業が利益を確保するために賃金支払 社会保険 労働条件などについて法の抵触や違法行為が発生しやすいが 零細企業には労働組合もなく違法が摘発されにくい また 間に反社会的勢力が入り込みやすい 被ばくの多い作業に対しても 人数を増やすいわゆる人海戦術で乗りきるため 被ばく低減の工夫 改善がなされにくい これにより全体の被ばく量は多いままとなる 被ばく限度に近づくと 第一線の作業者を交代させるため 使い捨てとなり経験の蓄積が起こらない 多層化 縦割が進めば 組織内の情報共有化 連絡調整のために多大な労力が必要となり そのための経費が余計に掛かるようになる また 下請に出すことで企業や作業者も一つの仕事しかしなくなり能力も低下するため より多くの人数が必要となる 多層構造の末端に位置する零細企業が すぐに雇用できる人材は 技能 経 験 適性 持続性において 原発ですぐに働くには問題のある場合が多い 採用にあたって経歴 人物などについて電力会社は直接確認出来ないため その後の健康管理フォローやテロ対策などがやりにくい 電力会社や元請企業は末端作業者の初歩的教育の繰り返し 現場での指導 監視などに力を入れざるを得ない 結局 請負体制の利点であった経済性も失われ 全体の被ばくも増える結果となってしまう 事故対応 災害対応においても 実務から遠ざかっている電力会社の社員には対応能力は期待出来ない そのため 請負企業の自主的協力に依存しなくてはならないが 事故時対応についてまで契約に含めていることはなく 事故対応に必要な要員が常に確保されているとは言えない 3 前提条件の劣化と改善の動き 多層構造の請負体制が光を放つ条件として 戦後の経済成長を支えてきた優秀な人材と技術力を持った中小零細企業の存在があった それらは原発が盛んに建設された時代とも重なっており 原発の建設 運営を下支えしてきた 電力会社やメーカーにおいても この世代は開発当初の試練を経て 現場の状況もよく解っており 多層構造の請負の管理をこなすことができた 今世紀に入ると 団塊の世代とよばれた世代が中心となったが その団塊の世代も引退するようになった近年では 少子化による若年層の減少 大学進学率の上昇 経験を積める原発建設機会の減少などが 次第に多層構造の請負体制の足元を揺るがすようになっている 加えて 長年この体制を続けてきた結果として 電力会社やメーカーの社員の能力低下や体制の短所によって現場の改善が進まず 体制維持のための多層の各段階における利益確保の動きによって コスト面でも次第に苦しくなってきている 福島第一原発の事故によって 電力会社社員が現場実務をこなせないために事故対応に問題があることなども明らかになった 多層構造を構成しているメーカーや工事会社も 人材確保と技術技能の伝承に危機感を持つようになっている 各電力会社もこの10年で メンテナンスを多層構造の請負体制に依存することに問題意識を持つようになり 一部では 管理能力を取り戻すため メンテナンスにおける原子炉メーカーのシェアを減らしての自社直営部分の確保 子会社を中心にしてその下の階層をシンプルにすること あるいは全国共通の技能者の民間資格制度などが試みられてきた 従来 多層構造の請負体制優位の陰に 規制当局の多重構造の請負体制の問題点に対する認識の低さ 原発での労働法令違反に対する労働基準監督行政の甘さ 電力会社や元請企業の及び腰の指導 原子炉メーカーや元請の既得権へのこだわり メーカーの電力会社に対する技術力優位 個人事業主や中小零細企業に対する優遇税制 それにこの体制を維持するための費用の出処である電気事業に与えられた地域独占 総括原価方式があった 現在 これらについても批判の声があがって見直しの動きがあり 福島第一原発の事故や電力自由化を契機に 今後 多層構造の請負体制からの脱却 あるいは見直しが一層進むものと思われる 次回は福島第一原発の廃炉に適した体制について 2014年4月7日 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 1バレル30ドル割れの原油価格の下落が続く一方で 中東情勢の不透明感が増している 2016年の原油価格はどうなるのかを考えた 映像 原子力報道 メディアの責任を問う シンポジウム 2015年12月8日開催 静岡県掛川市において 出演は田原総一朗 ジャーナリスト モーリー ロバートソン ジャーナリスト ミュージシャン 松本真由美 東京大学客員准教授 キャスター の各氏が出演 池田信夫アゴラ研究所所長が司会を務めた 原子力をめぐり メディアの情報は

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  • 変われるか?「原子力ムラ」 — 閉鎖性からの脱却を : Global Energy Policy Research
    確かに 原子力をめぐる議論の中には 原発は怖い という感情的な意見もあった 左派系野党からは 政治的混乱を引き起こそうとするおかしな主張も多く出た 論理と数式 法則に基づく科学教育を受けてきた知的エリートたちにとって 感情で迫る 大衆 や 自分の利益のために原子力を使おうとする 政治家 は 異質な存在であっただろう 福島事故前に原子力をめぐる合意は あまり社会に蓄積されていなかった 推進派は原発をつくり 反対化は先鋭化 そして大多数の国民は 金を払って電気を利用するだけの単なる 消費者 になり 自らエネルギーの行く末にかかわることはなかった 今考えれば こういう状況を生んだのは 原子力関係者が社会合意を積み重ねる営みを 手抜き したことが影響していた しかし この状況は福島事故の遠因になった 原発への安全性への疑問は 正しい指摘も含むのに聞いてもらえない カサンドラの叫び となった また この事故以来 今でも原子力 エネルギー政策をめぐって 先行きが何も決まらない混迷が続く 合意形成が事故前になかったために 事故のショックの後に人々が最初に拒絶反応を示すことは当然だろう 危機に向き合わない秀才たちの頼りなさ そして福島原発事故が起こった 社会全体に原子力への怒りが渦巻く中で 関係者は批判を怖れてそろって沈黙した 東京工業大学原子炉研究所助教の澤田哲生氏は 福島事故後にテレビ出演 講演 執筆を引き受け続けた 原子力関係者の多くは逃げ出した 澤田氏はその結果 目立ちすぎてしまいインターネット上から現実の世界まで今も 御用学者 と罵られ続けている 情報を発信してくださいと ムラ の人に言っても怖がるのです 技術は社会に認められなければ存続できないのに 今の状況の深刻さを分かっていない 秀才たちの頼りなさが悲しくなります 澤田氏 事故から3年が経過して 原子力関係者の間にようやく 反省と対話を始めようという動きが出ている 日本原子力学会は今年3月11日 福島第一原子力発電所事故 その全貌と明日に向けた提言 学会事故調 最終報告書 丸善出版 刊行した 発表の会見で 調査委員会委員長の田中知 たなか さとし 東大教授は語った 専門家の力不足を痛切に反省しています さまざまな立場の方と交流し 謙虚に学ぶことを欠いていたことが事故の一因です この反省は どこまで原子力関係者に真剣に受け止められるのか ぜひ注視したい 社会との関係の中で 技術も仕事もある 人は 自らの仕事の社会的な意味を忘れてしまうことがある この問題をめぐり 政治哲学者ハンナ アーレント 1906 75 が書いた 裁判記録に イエルサレムのアイヒマン 悪の陳腐さについての報告 邦訳はみすず書房 という本が繰り返し欧米の知識人の間で引用される 第二次大戦中のドイツによるユダヤ人の大量殺害で輸送にかかわったナチス親衛隊将校アドルフ アイヒマンは逮捕され裁かれる 彼は 命令に従っただけ と繰り返した アーレントは 彼を 悪の無思想性 小心な小役人 反ユダヤ思想をほとんど持っていなかった と描写 その無思想性ゆえに世界最大の殺戮の遂行者の一人となったことを 滑稽 と述べた この本での 悪の無思想性 とは 社会との関係 倫理 価値の判断や多様な視点から 自らの営みを検証せず 何も考えずに命令を遂行し 状況を受け入れたこと を意味すると 私は理解している 組織やシステムが巨大化する現代社会において こうした 無思想性 に人は陥りがちだ もちろん原子力は一つの技術にすぎず ナチスのような悪ではない しかし原子力関係者に 目先の仕事だけを考える 発想があったように思う しかし福島原発事故前に それぞれの持ち場で そこからあと一歩踏み込み 原子力と社会の関係を考え 実践していたら どうなっただろうか 福島原発事故という悲劇も起こらなかったかもしれない また仮に起きたとして 現在の混乱はまったく別の姿になっていただろう 日本の原子力は 福島原発事故に向き合い 信頼を持たれる形で社会との関係を構築しなおさなければ未来はない 社会に開かれ 信頼される集団に生まれ変わることができるのか 今が原子力関係者の正念場だ そして原子力関係者が社会と適切な関係を作るということは 裏返せば社会を構成する国民一人ひとりが原子力をどのように考えるかということと関係する 残念ながら 原子力をめぐる議論では原発事故の影響で 感情が先行して落ち着いた議論ができる状況ではなかった もう事故から3年が経過した 原発反対 原子力ムラが悪い と単純な答えを絶叫するだけでは 何も問題は解決しない 状況を憂う一人ひとりが 原子力関係者を巻き込む建設的な議論を始め 原子力とエネルギーをめぐる社会的合意づくりの努力を始めるべきだ 責任は当然 専門家だけではなく 私たちにもある 2014年4月7日掲載 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 1バレル30ドル割れの原油価格の下落が続く一方で 中東情勢の不透明感が増している 2016年の原油価格はどうなるのかを考えた 映像 原子力報道 メディアの責任を問う シンポジウム 2015年12月8日開催 静岡県掛川市において

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  • エネルギー危機としての経常赤字 : Global Energy Policy Research
    エネルギーを除く総合 を比べたものだが 総合CPIとコアコアは指数にして2 5も差がある 総合では 2013年以降ややインフレだが コアコアで見るとずっとデフレである 図表4 消費者物価指数とエネルギー価格の推移 出所 総務省 総合CPIの上昇を 異次元緩和の成果だ というのは間違いである 食料 エネルギーを除く コアコアCPI は依然としてデフレで 総合CPIとの差はエネルギー価格の上昇である 震災以降 原油価格の上昇やLNG輸入の増加でエネルギー価格が上がっており 特に2010年までは下落を続けていた電気代が20 以上も上昇した 日本経済に起こったのは デフレ脱却 ではなく 原油高とドル高によるエネルギー輸入インフレである 電気料金の値上げの影響は 規制されている家計 低圧 より自由化された企業 高圧 のほうが大きい 次のように家庭用が10 以下の値上げに抑えられているのに対して 企業用はその2倍ぐらい上がっている 北海道 東北 東京 北陸 中部 関西 中国 四国 九州 家庭用 7 73 8 94 8 46 4 95 9 75 7 8 6 23 企業用 11 15 24 14 9 8 44 17 26 14 72 11 94 図表5 各電力会社の料金値上げ率 値上げは企業経営にどれぐらい影響を及ぼすだろうか たとえば 北海道庁のアンケート によれば 電気代が総コストに占める比率は全業種で3 5 で 小売業では5 1 製造業では4 6 と高い 北海道電力は大口電力を11 値上げするが これによって道内企業の経常利益は平均9 4 減少する 大企業の減少率が8 3 であるのに対して 中小企業は9 6 と影響が大きい 北海道では 電炉メーカー北海道鉱業が廃業した 売り上げは50億円だが経常赤字が続いており 電気代の値上げが1億円のコスト増になるためだ この料金値上げの問題点は 経産省が原発を運転することを前提にして値上げ幅を圧縮していることだ 北海道電力の場合 11 の値上げは泊原発が動いているという前提であり 実際には運転再開の目処は立たないので 北電は債務超過の危機に瀕し 再値上げを申請する見通しだ 同社によれば 実態に見合う値上げ幅は30 ぐらいだという 東電の値上げ幅も 柏崎刈羽原発が動くことを前提にして圧縮し 関西電力も高浜原発の運転が前提で 九州電力も玄海原発の運転が前提だ しかし原子力規制委員会の安全審査を理由にして政府が運転再開を認めないため 大幅な赤字が続いている 図表6は 経産省の電気料金審査専門委員長の 安念潤司氏 がまとめた電力各社の経営状況である 2013年3月期には 9電力合計で1兆3420億円の赤字が出ている 図表6 電力各社の経営状況 安念潤司氏による このように政府が電気料金の値上げを非現実的な条件で圧縮し 電力会社が大幅な赤字を出していることが GDPの0 3 近い赤字 貯蓄不足 の原因になっている マクロ経済的に見ると 経常収支の赤字は国内の貯蓄不足に対応するので これが財政赤字と並んで経常収支が赤字になる大きな原因である 経常赤字の影響 マクロ経済学の常識では 貿易赤字は悪ではない 日本が 貿易立国 を卒業する段階では 所得収支の黒字で貿易赤字を補う構造になることは当然である しかし経常収支が赤字になることは好ましくない マクロ経済的には 経常黒字 所得 消費 投資 財政赤字 だから 国内貯蓄が減少している中では経常黒字が財政赤字をファイナンスしている 財務省によれば 日本の家計純資産1205兆円に対して 政府債務は1122兆円と その差は83兆円まで縮まっている 財政赤字は毎年50兆円ぐらい出ているので 2016年には逆転する可能性がある このとき経常収支も赤字だと 国債を海外からの投資で埋める必要があり 金利が上昇するおそれが強い 日本経済は 戦後の貿易黒字のおかげで約300兆円の対外純資産を蓄積しているので 経常赤字が今すぐ経済危機に直結することはないだろう しかし財政赤字が急速に貯蓄を食いつぶしている中で経常収支がそれを補えないと 日本は海外からの投資に依存する経済になる 経常収支が赤字になっても アメリカのように海外から多くの資金流入が持続すればいいが 日本の対内直接投資はGDPの3 程度と低く 国債の海外保有率も低い このまま経常赤字になると 高金利の対外債務に依存する南米やロシアのような不安定な経済構造になるおそれもある 対外純資産も 財政赤字の6年分しかない 高度成長の時代は終わったが 日本はまだ豊かな国である しかしその豊かさに安住して資産を食いつぶすと 大事な国富が失われ 貧困への道を転落するだろう それを防ぐためには 政府が 成長戦略 のようなものを立てても意味はない それより政府にできることは 本稿で指摘したようなエネルギー資源の莫大な浪費を止め 日本経済を正常な軌道に戻すことだ その第一歩は 法令にもとづいて原発を運転することである 2014年3月31日掲載 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事

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  • 福島原発事故、人手不足の解消のために・その1 作業の下請け問題 : Global Energy Policy Research
    と呼んでいる 運転中 原子炉メーカーは機器の突発的な故障に対応するため 連絡員ほか少人数を常駐させている 原発の定期検査や 事故トラブルによる大掛かりな修理には 常駐業者も人数を増すが 中心となるのはメーカー ゼネコンとその系列企業だ 定期検査工事のピークあるいは高線量の現場の仕事をこなすためには 一時期に多数の人数 1機当たり運転中の常駐人数プラス1000 1500人 が必要となる 図2 図2 この人数を確保するのに 企業の雇用人数を増やすには限界がある そこで 多層構造の組織の下をさらにつなげるか 下層にいる規模の小さい企業の数を増やすことで人員確保が行われる その場合 過去に応援経験のある企業に声を掛け参加を要請する これは作業者についても同じで 下請企業の経営者は 以前雇用したことのある人に連絡をとって 都合が付けば必要な期間だけ応援に来てもらう このように人材確保の仕組みがもともと組み込まれているのが 多層構造の請負体制の特徴である 労働関係法令によれば 作業者は雇用されている下請企業の監督者からの作業指示に従う必要があり 元請の監督者からの指示で動いては行けないことになっている まして 電力会社の担当者の指示を直接受けることはできない 実際には 循環水ポンプ点検工事 や 仮設電源盤設置工事 など 工事件名ごとに元請の担当者から末端の下請企業の作業員までが一つの作業グループで現場作業を行なっている そこでは下請企業や孫請企業の監督者も作業者も同時に元請の監督者の指示を聞くという形が取られる 朝礼はこのグループ全体で行われ さらに小グループでツールボックスミーティングが行われる 各企業に安全管理者や放射線管理者が指名されているが 大きな組織では 孫請の安全管理者や放射線管理者が元請の安全管理者や放射線管理者とチームを組んで活動している場合もある 入所時の安全教育 放射線管理教育も元請企業が行なっている 元請と下請 下請と孫請のあいだには作業指示書などが存在し 監査があっても法令違反を問われないようになっている 現場ではこのように実質的に指揮命令や安全管理面での元請の関与が大きいが それにもかかわらず賃金や処遇は実際に雇用している中小零細企業主が決めている 宿泊 通勤などは 末端に近い企業が 雇用した人に対して無償提供あるいは便宜をはかることが多い 一般的に賃金や福利厚生の水準は多層構造の下に行くほど低い 請負体制全体の人数から見ると 一番多くを占めている雑工と呼ばれる補助作業者はここにいる 彼らは専門技能者の効率を上げるために 補助作業や物品の運搬 清掃や簡単な点検などの仕事をする ベテラン技能者の補助をすることで ОJTで技能を習い一本立ちした技能者となる場合もあるが いつまでも補助的な役割に留まる人も多い 電力会社が多層構造の作業者に提供している代表的なものとしては 仕様が統一された汚染区域内の防護服 マスク 放射線測定器などがある 昼食に関しては 電力会社が構内に食堂施設を作り 地元の飲食業に経営を任せている 地元の仕出し屋に弁当を届けてもらう人も多い 電力会社は原発構内に事務所を設ける元請企業に土地を提供し そこに元請企業が現場事務所を建て 系列の下請企業にも提供している 多層構造の必然性 1 一定期間に大量の作業者を集めるのに都合がよい 日本の原発がメンテナンスで多層構造の請負体制を採用してきた必然性は 定期検査など一定期間に集中的に大量の作業者を必要とするためだ その主な原因は 短い期間での作業の集中で 日本では順調だった機器も分解点検する傾向が強いことも影響している 集めるだけでなく 作業終了とともに契約解除するのにも多層構造の請負体制は都合が良い 2 高放射線量の作業対応が可能 定期検査や改造工事などで高線量下の作業がある場合 作業者一人あたりの被ばく限度が日 月間 年間で定められているため 短期間しか現場で働くことが出来ず 被ばく限度に達した作業者は交代させなくてはならない 直接雇用すれば 年間雇用となり 業務がない時にも人件費が掛かるが 多層構造の請負体制では その必要がない 3 安い賃金の労働者が使える 多層構造の下層では中小零細企業が多く 安い賃金の労働者が存在するため 補助的作業や簡単な作業に彼らを使うことでコストが抑えられる 多層構造の中間にいる企業も 同じように一部を下請に出すことで利益を得られる 利益を確保するには 最小限の作業者を抱え 自社の持つ技術技能以外は外注して下請を使った方が有利との判断がある 4 電力会社やメーカーにとって都合が良い 電力会社やメーカーが 多様な職種を社員とした場合 多様な就労規則を作成し 難しい労務管理が求められ 労働組合もまとめにくい 外注すれば 安全管理責任も道義的責任に留まり 生産性も見かけ上良くなるなど 現場的職種を外注化することは電力会社などにとって都合がよい 5 下請企業 労働者 地元にとって都合が良い 労働者も直接雇われているより 零細企業の社長でいる方が節税出来る場合がほとんど 会社組織にすれば経費で車 交際費なども自由に使えるうまみがある 現場の作業者は 零細企業なら比較的楽に就職出来る 彼らは雇用の不安定さや労働条件の悪さより 大企業のような規則に縛られず また転勤も少なく自由に職を変えられる方を選択する傾向がある 地元企業は電力会社と直接契約出来るだけの技術技能や信用がないが 多層構造の中に組み入れられれば 原発内で仕事をすることが出来る 地元の民宿やビジネスホテル タクシー会社 土産物 飲食業は外からたくさんの人が来るので多層構造の請負体制を歓迎だ もし 電力会社直営体制となれば 外部から人がこなくなる こうして 多層構造の請負体制は長く続いてきた 次回はその 光と影 について 2014年3月31日掲載 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 1バレル30ドル割れの原油価格の下落が続く一方で 中東情勢の不透明感が増している 2016年の原油価格はどうなるのかを考えた 映像 原子力報道 メディアの責任を問う シンポジウム 2015年12月8日開催 静岡県掛川市において 出演は田原総一朗 ジャーナリスト モーリー ロバートソン ジャーナリスト ミュージシャン 松本真由美 東京大学客員准教授 キャスター の各氏が出演 池田信夫アゴラ研究所所長が司会を務めた 原子力をめぐり メディアの情報は 正確なものではなく

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  • テールリスクとしての原発事故 : Global Energy Policy Research
    今度は違う という錯覚によって起こるのだ ラインハート ロゴフ 2011 このような現象をベック 1998 は 再帰的 reflective なリスクと呼んだ これは科学哲学でいうと 反証可能性の問題である ポパーはある理論に反する実験が反証であるかどうかは科学者が決めると考えたが クーンは反証とみなすかどうかが パラダイム に依存する政治的な問題だと批判した たとえばマイケルソン モーレーの実験は エーテル説に対する反証だったが 当時のすべての物理学者はその結果を例外と考え これをニュートン力学で 説明 しようと試みた このように ある事実が正しいかどうかを決める理論が正しいかどうか といったメタレベルの問題が原理的に決定できないことを再帰性と呼ぶ かつて科学は客観的な実験や観察で検証できるので その正しさは疑いえないと考えられていたが その実験の意味もパラダイムに依存するのだ まして科学を応用した技術が社会に及ぼす影響は 政治的なバイアスをまぬがれない このような科学の副作用を 科学者民主主義 で解決しようという人々がいるが 彼らの立場にも 多くの場合左翼的な バイアスが入るので信用できない このパラドックスは 技術が高度化し 巨大化するにつれて避けられない たとえば携帯電話の電磁波によるリスクは無視できる と携帯電話会社はいうが 彼らの評価は中立ではない この種の問題は 原子力村 だけではなく 高度技術社会に遍在しているのだ 科学がつねに進歩をもたらす という信仰がゆらいだきっかけは 原子力である それは従来の燃料に比べて桁違いのエネルギーを実現したが それが最初に応用されたのは原子爆弾だった これは科学技術の中立性に深刻な疑問をもたらし 核エネルギーそのものを危険視する風潮が強まったが 当初は 平和利用 は別だと思われていた しかし軽水炉については 炉心溶融という破局的な事故が物理的には避けられない 安全装置でその確率をゼロに近づけることはできるが 通常の原発ではゼロにできない 今回の事故では津波による全電源喪失という ブラックスワン が起こったが その対策はとっても 次は別のタイプの事故が起こるかも知れない それはヒューマン エラーかも知れないし テロリストが作業員を装って入り込むかも知れない こうしたすべての種類のリスクをゼロにすることは 原理的に不可能である 確率誤差とメタ確率 経済学では コストや生産量を与えられたパラメータとして その関数を考える 資産選択の理論の古典となったMarkowitz 1952 では期待値と分散が正規分布に従うと仮定してリスクを計算しているが 彼は論文の最後に 市場で観察される期待値や分散は誤差を含む と書いている 実際には 分散や共分散は測定方法で大きく違い 変動も大きい Taleb たとえば2005年に全米の住宅価格の変化の共分散がゼロだったとすると サブプライムローンの設計者はなるべく多くの地域の住宅価格を組み込んで証券化すれば 個々のリスクは大きくても全体として相殺されると考えた しかし2007年以降 住宅価格そのものが確率変数であることに多くの人が気づくと ニューヨークとLAの住宅価格が同時に暴落し 共分散は1に近づく 図2のようにランダムな正規分布の場合 3σ以上のテールリスクが発生する確率は1 740だが 標準偏差に誤差が含まれていると それが5 上がっただけで3σの発生確率は60 も上がる 人々がテールリスクを見逃す一つの原因は このように誤差を含む確率変数を定数と思い込み それをもとにした関数でリスクを計算することにある すべてのリスクは こうした誤差についての メタ確率 をもとにして計算すべきなのだ 図2 正規分布と確率誤差 確率変数を定数と考えて失敗した不幸な例が 福島第一原発事故である 東電はあらゆる事故原因を想定した上で それに対する対策を実施していたが そこで使ったパラメータが致命的な誤差を含んでいた マグニチュード8以上の巨大地震が福島沖で起こる確率は 国の基準では0 0とされていたが これが間違いだった しかしメタ確率には さらにメタレベルの誤差があるかもしれない というように論理的には無限退行になってしまうので 決定的な解決策はない テールリスクは原理的にゼロにはできないので それが存在することを前提にしてリスク管理を行なう必要がある アンチフラジャイルな制度設計 ところが近代社会では テールリスクをゼロに見せる技術が発達したため 人々がそれに依存する傾向が生まれ それがテールリスクを拡大している その典型的な例が 金融技術 によるリスクヘッジである 破産のリスクを分散するには 金融商品に多くの資産を組み入れてリスクを相殺させることが有効にみえるが このようにシステム内の 相互依存性 が強まると 一つの銀行の破産が他の銀行の破産を呼んで資産が崩壊するテールリスクが大きくなる 軽水炉のような巨大技術も 電源喪失や配管の破断などの部分的な事故が炉心溶融をまねくおそれがある このような問題への対策としてTaleb 2012 が提案するのはantifragile すなわち脆弱性に強いシステムを設計することだ その第一の方法は 最悪の場合の損害を最小化するminmax原理である これは金融の自己資本規制のように テールイベントが発生した場合にもシステミック リスクを最小化するためにバッファを用意することだ このためには 部分の破壊が全体に波及しないための 冗長性 が必要になる 第二の方法は システムの 独立性 を高めることだ これに従うと 最悪の場合の損害が大きい大型軽水炉よりも 出力の小さいIFR 統合型増殖炉 やSMR 小型モジュラー炉 がまさる もちろんこうした 第4世代原子炉 にも放射能もれなどのリスクはあるが 炉心溶融は原理的に起こりえないので 被害は限定される 問題は採算性だが 小型にしても部品をモジュール化して大量生産すれば 軽水炉より安くなるはずだ ただ こうした第4世代の原子炉が実用化するまでには10年以上かかる 夢のエネルギー といわれた高速増殖炉が挫折したように 想定外の障害が出てくるおそれも強い 軽水炉の出力を下げることも考えられる 原理的には 冷却水が抜けて核燃料が瞬時に溶融した最悪の場合でも 出力が小さければ圧力容器の中で止めることができる しかしこれは軽水炉の最大のメリットである経済性を犠牲にすることになり 火力との競争に耐えられるのかという問題が出てくる いくらでも安全性を高めることはできるが 最後はコストの問題なのだ まとめ エネルギー政策で考えるべきなのは 原子力など個別の電源がいいか悪いかではなく 環境リスクを内部化した 社会的コスト を最小化することである 資源の長期的な利用効率を考えると いろいろな用途のある化石燃料を単に燃やしてしまう火力発電はきわめて非効率で 廃棄物を大気中に放出する環境リスクも大きい 廃棄物が少なく クローズドに完結する原子力のほうがリスクは小さい 温室効果ガスのコストを炭素税として内部化した場合 5000円 tとすると LNGには2 5円 kWh 石炭には5円 kWhの税金がかかる 原子力は20g kWhぐらいで炭素税はほぼゼロなので 炭素税の税率しだいではコストが逆転する可能性もある ただ原子力の中でも 大型軽水炉はテールリスクが大きいので好ましくないというのが 専門家の世界的コンセンサスだろう 今後の社会的 技術的条件の変化に対するリスクヘッジも考えて社会的コストを最小化すると 一定の幅で多様な電源を保有することが最適解になると思われる 現在のエネルギー基本計画は 原子力 軽水炉 に片寄っており 再検討が必要である テールリスクの定量的評価はむずかしいが 確実にいえるのは それをゼロにすることは不可能であり 必要でもないということだ リスクは最小化するのではなく コストと比較して 最適化 すべきだというのが IAEAやICRPの考え方である エネルギー構成は市場経済にゆだねることが理想だが エネルギー産業には規模の経済が大きく 長期計画を必要とするので ある程度は政府が考え方を示す必要がある そのためには EU委員会の ExternE のように すべてのエネルギー 電力以外も含めて の社会的コストを数値化し 客観的に比較する必要がある 日本のエネルギー政策は まだその入口にも到達していない 参考文献 Knight 1921 Risk Uncertainty and Profit http www econlib org library Knight knRUP html Markowitz 1952 Portfolio Selection The Journal of Finance 7 1 Taleb 2012 Antifragile Random House ベック 1998 危険社会 法政大学出版局 ラインハート ロゴフ 2011 国家は破綻する 日経BP社 2014年1月20日掲載 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像

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  • 国際エネルギー機関(IEA) : Global Energy Policy Research
    池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 1バレル30ドル割れの原油価格の下落が続く一方で 中東情勢の不透明感が増している 2016年の原油価格はどうなるのかを考えた 映像 原子力報道 メディアの責任を問う シンポジウム 2015年12月8日開催 静岡県掛川市において 出演は田原総一朗 ジャーナリスト モーリー ロバートソン ジャーナリスト ミュージシャン 松本真由美 東京大学客員准教授 キャスター の各氏が出演 池田信夫アゴラ研究所所長が司会を務めた 原子力をめぐり メディアの情報は 正確なものではなく 混乱を広げた面がある それを メディアにかかわる人が参加し 検証した そして私たち一般市民の情報への向き合い方を考えた 映像 日本のプルトニウムの行方 2015年11月24日放送 出演は鈴木達治郎氏 長崎大学核兵器廃絶研究センター長 教授 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 核兵器廃絶を求める科学者らの パグウォッシュ会議 が今年11月の5日間 長崎で開かれました 鈴木氏は その事務局長として会議を成功に導きました また14年まで国の原子力政策を決める原子力委員会の委員長代理でした 日本の原子力の平和利用を考えます 映像 福島は危険なのか 医療現場からの報告 2015年10月27日放送 出演は越智小枝 相馬中央病院内科診療科長 池田信夫

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  • プシュカ・A・カレチャ、ジャームズ・E・ハンセン : Global Energy Policy Research
    映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 1バレル30ドル割れの原油価格の下落が続く一方で 中東情勢の不透明感が増している 2016年の原油価格はどうなるのかを考えた 映像 原子力報道 メディアの責任を問う シンポジウム 2015年12月8日開催 静岡県掛川市において 出演は田原総一朗 ジャーナリスト モーリー ロバートソン ジャーナリスト ミュージシャン 松本真由美 東京大学客員准教授 キャスター の各氏が出演 池田信夫アゴラ研究所所長が司会を務めた 原子力をめぐり メディアの情報は 正確なものではなく 混乱を広げた面がある それを メディアにかかわる人が参加し 検証した そして私たち一般市民の情報への向き合い方を考えた 映像 日本のプルトニウムの行方 2015年11月24日放送 出演は鈴木達治郎氏 長崎大学核兵器廃絶研究センター長 教授 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 核兵器廃絶を求める科学者らの パグウォッシュ会議 が今年11月の5日間 長崎で開かれました 鈴木氏は その事務局長として会議を成功に導きました また14年まで国の原子力政策を決める原子力委員会の委員長代理でした 日本の原子力の平和利用を考えます 映像 福島は危険なのか 医療現場からの報告 2015年10月27日放送 出演は越智小枝 相馬中央病院内科診療科長 池田信夫 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明 ジャーナリスト 越智氏は公衆衛生学の研究者であり 内科医でもある 福島の現状 医療や公衆衛生の問題点を聞いた ポッドキャスト

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  • 「電力システム改革を改革すべし」(その4): Global Energy Policy Research
    全体として安定的な電力の質を確保する ための方策として 電力ネットワークの広域化を挙げている点に異論はないが 発送電分離を挙げている点は全く理解できない 震災前 電力政策面での最大の課題はCO2排出量の削減であった そのため 原子力発電所を推進しながら 太陽光など再生可能エネルギーの大量導入を両立させていく方策を検討していた これのどこが難しいか説明すると 次の① ③のようなことだ ① 電力は常に需要と供給が一致している必要があるから 時々刻々変動する需要に対して 発電設備の出力を調整して需要に追随する必要がある ② この需要への追随は 火力発電所と水力発電所の役割 原子力発電所は需要にかかわらず 出力一定の運転を行うことによって経済性を発揮する役割である 原子力発電所の発電量が増えると 需要の変動に対して より少ない火力発電所や水力発電所で追随を行わなくてはならなくなる ③ 一方で 出力が天候次第で変動する再生可能エネルギー発電が大量に導入されると 火力発電所と水力発電所は 需要の変動に加えて これら再生可能エネルギー発電の出力変動にも対応する必要があり 出力調整がより複雑になる より具体的に課題を述べると 次のようなことだ 従来 数分から数時間先の電力需要を予測して 発電所に出力を指令していたものが 需要だけでなく 再生可能エネルギー発電の出力も予測する必要が出てくる 予測の精度を上げるか 予測がはずれるリスクを大きめに見て調整力を余計に用意する必要が出てくる ある程度トレンドが予測できる需要と異なり 再生可能エネルギー発電の出力は急激に変動するため 短時間に大幅な出力調整が出来る電源を用意する必要がある 原子力発電の増加により 上記の対応を より少ない調整幅の中で行う必要がある また 上記の対応を欧州に比べて系統規模が小さく 周波数調整が難しい環境の中で行う必要がある 図 再生可能エネルギーの大量導入に伴う課題のイメージ 3 再生可能エネルギーの大量導入だけが目的ならば発送電一貫の維持が合理的 震災前には発送電分離などという議論はなく 現行の電力システム 即ち発送電一貫を前提としていた 殆どの電源を電力会社 一般電気事業者 が保有し 自在に制御できることが前提であった だが 震災後に何故か急に浮上した 電力システム改革 の議論において 法人分離型の発送電分離が方向性として打ち出された これは 今まで発送電一貫体制の下で 欧州よりも難しい周波数調整を担ってきた電力システムを抜本的に変えることを意味する だから 周波数調整の責任を持つ送電会社と 発電会社が別主体となる中で どうやって周波数調整に必要な電源を確保するかという仕組みの構築から始めなくてはならない しかも 周波数調整が日本よりも簡単である欧州の先例を模倣するだけでは 電力品質を維持できそうもない 加えて ドイツでは再生可能エネルギーの増加により稼働率が低下した火力電源の採算性が悪化しているにもかかわらず 再生可能エネルギーの変動に対応するために市場から退出させるわけにも行かず 政府が火力発電所に対して補助金を出すような展開になっている こうした問題にも対応が必要になってくる 発送電分離に伴うこのような検討を行わなくてはならない分 再生可能エネルギーを積極的に取り込んでも 全体として安定的な電力の質を確保する 方策の検討は先送りにならざるを得なくなっている このように考えると 再生可能エネルギーの大量導入が最優先課題であるのなら また それに迅速に対応する必要があるのなら 発送電一貫体制を維持することが実は最も合理的な選択なのだ コジェネ普及がなぜ日本で遅れているのか 続いて 次の下りについてである 日本は欧州などに比べてコジェネの普及が遅れていると言われる その理由をきちっと検討したことはないが 一部の専門家の話では 電力会社 一般電気事業者 が発電と送配電と小売を垂直統合的に独占しているので コジェネの業者の参入が難しいということである 送配電網が中立的かつ透明な仕組みで運営されていれば コジェネの仕組みも電力の売買を自由に行うことで より効率的かつ低コストでできるはずだ 新聞報道で知ったことだが 三井不動産が日本橋の再開発事業で電力ビジネスに参入するという 具体的には東京ガスなどと組んで 日本橋でガスタービンを利用した発電を行いつつ 周囲のオフィスや住宅への電力供給も可能にするといったものらしい このようなビジネスを展開するためには 電力システムの自由化が必要となる 従来でも 六本木ヒルズのように 一般企業 森ビル が自前の発電システムをもつことはあった ただ この場合は六本木ヒルズの電力を100 確保できる規模が必要とされていた また 周囲のビルなどに森ビルが電力を売ることはできなかったようだ 今回の三井不動産の日本橋のケースはかなり異なる まず 電力のすべてを自前で発電しなくても 一部は東京電力のような外部の業者から購入してもかまわないのだ さらに 電気事業者として周辺の利用者に電気を売ってもよいことになった 小売に近いところにある発電事業でも ネットワークとの間で自由に電力の売買ができる そして 小売全面自由化で 小口の電力販売にも自由に参入できるようになる この2つがあれば 日本橋における三井不動産のような電力ビジネスが可能になる 4 コジェネ普及と発送電分離 電力会社 一般電気事業者 が発電と送配電と小売を垂直統合的に独占しているので コジェネの業者の参入が難しい という意見は 本当に専門家の意見なのだろうか 欧州でコジェネが普及しているのは確かだが その背景は ①温熱の需要が日本に比べて多いこと 日本に比べて 夏は涼しく 冬は寒い ②一部の国でコジェネが固定価格買取制度の対象になっており 余剰電力を高値で買い取ってもらえることである 他方 日本で欧州ほど普及していない背景は ①欧州に比べて温熱の需要が少ないこと ②燃料のガス価格が欧州に比べて高価であり 価格競争力が出にくいことである 普通の専門家に尋ねれば このように答えるはずだ 実際 個別の案件について語っている二つ目以降のパラでは 発送電分離 法人分離 されればこれができるといった話は出てこない ただ この中の事実認識にも怪しいものがある まず 六本木ヒルズが 周囲のビルなどに森ビルが電力を売ることはできなかったようだ は間違いだ 現行制度でも これは可能だ また 三井不動産が日本橋の再開発事業で計画している電力ビジネスについても 特定規模電気事業者の届出をすれば 現行制度で可能だ 家庭など小口部門への電力小売は小売全面自由化まで待たねばならないが それも集合住宅一括での高圧供給を採用すれば現行制度で実現できる このような住宅への高圧供給は最近事例も増えており 特にハードルが高いものではないから ほぼ現行制度で実施可能と言って差し支えない 最後に 発送電分離という手段の目的化 以上 伊藤教授の論考 日本の電力システムを創造的に破壊すべき3つの理由 を私なりに検証してきたが 全体を通じて感じるのは 発送電分離 正確には法人分離 に対する過大な しかも相当に的外れな期待感の大きさが根底に流れていることだ 要するに 発送電分離を行いたい目的が明確になっていない この論考から読み取れるのは ①電力融通設備の投資の促進 ②再生可能エネルギー発電の大量導入対策 ③コジェネの普及であろう この3点については それぞれ次のように私は考えている ① 電力融通設備の投資の促進についてであるが そもそも欧州と比べても電力融通設備の容量は不足していない それでも足りないと思うなら 発送電分離を行うまでもなく 政府が増設を勧告することが今でも出来る ② 再生可能エネルギー発電の大量導入対策についてであるが 法人分離の方向が示されたことで 技術検討が寧ろ後退している ③ コジェネの普及に至っては 現行制度で概ね実現可能なことしか書かれていない この3点に関しては メディアなどでも発送電分離の目的のように語られることが多い項目だ しかし 実際に制度や技術の細部を冷静に見ていくと 発送電分離 法人分離 が本当に目的を達成する手段になっているのかどうかは かなり疑わしい 先の論考は 本来は手段である発送電分離それ自体が目的化してしまっているように思える 電力行政の根幹である 低廉安定供給の継続 のための手段論が皆無であることが 私にこのように筆を執らせた 更に言えば 制度面で発送電分離や全面自由化を行うに当たり 実ビジネスニーズが皆目見当たらない 私が政府の 電力システム改革 に反対するのには それなりの大きな理由があるからだ 学術論ではなく行政論として 電力システム改革 の効能を記している箇所は 電力システム改革 の報告書には見当たらない 政府が当面やるべきことは 震災を契機とした電力10社体制の分離分割話ではなく 低廉安定供給機能の維持のための現行規制の運用厳格化と 原子力発電に関する国家管理責任の明確化である 将来 日本で発送電分離や全面自由化を行うのであれば まずは現在の欧米諸国のように 国内あるいは域内で 複数ルートで調達可能な発電用資源を豊富に確保することが先決だ 順序を間違ってはいけない 加えて 実ビジネスニーズがないのに企業の分離分割や規制の自由化を無理やり進める意義はどこにもない 1995年の卸電力自由化 1999年の大口小売電力自由化の際の教訓は 私には今もって記憶に新しい 役所側が新規参入者を探さなければならないような制度変更は 独りよがりの制度変更に過ぎず 決して制度改革とか制度改正とは呼べない 料金規制について 値下げ自由化はしたが値上げ自由化は何故しなかったのか 総括原価方式を排斥することは何故しなかったのか あれから12年経過した今 電力会社分離分割や規制自由化をすべき状況変化が顕在化したのか 答えはNOだ 顕在化したのは 原発運営に係る異常な不手際と シェールガスや再生可能エネルギーに対する過度の期待感である これを是正しながら 原発運営の適正化や料金規制の厳格化をすることが緊要な電力改革であると確信する 2013年7月29日掲載 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 1バレル30ドル割れの原油価格の下落が続く一方で 中東情勢の不透明感が増している 2016年の原油価格はどうなるのかを考えた 映像 原子力報道 メディアの責任を問う シンポジウム 2015年12月8日開催

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