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  • 福島事故の悪影響はなぜ続くのか-情報汚染による混乱是正を : Global Energy Policy Research
    とそれぞれ低い割合を仮定している 日本の桁はずれに厳しい安全基準は 放射能を必要以上に怖がる強い世論を背景にしており 責任の一端は国民にもあるのではないか 厳しい安全基準は 東北の農林水産業に致命的なダメージを与えた 原発事故後3年以上経った今では福島と東北で米の作付や果実の出荷が行われ始めているが 水田 畑の荒廃 漁業の停止 農産物の買い控え等の被害が長く続くこととなった 東電では既に2011年10月の時点で風評被害は1兆3000億円にのぼると試算しており これがさらに膨らむと予測される 注4 また 消費者庁が今年10月に発表した世論調査では 食品中の放射能を気にする人の割合が70 そのうち福島県産品の購入をためらう人が19 6 もあり 風評被害はまだ実態として続いている 注5 もし欧米並みの食品安全基準を適用し その安全性を分かりやすく国民に説明していたなら 農林水産業への被害はもっと少なくなったのではないか 注4 東電経営財務調査タスクフォース 東電に関する経営 財務調査委員会報告 概要 2011年10月 注5 消費者庁 風評被害に関する消費者意識の実態調査について 食品中の放射性物質等に関する意識調査 第4回 結果 2014年10月1日 4 除染目標1mSvは必要か 2011年秋に政府は放射能汚染を除去するため 長期的には年間の追加被ばく線量が1mSv以下になるように除染目標を定めた しかし そこまで除染するのは容易ではない 2013年7月に産総研は福島県で実施する除染の総額が5兆円を超えると推定している 注6 当時の政府もそれまで1兆円を超える除染予算を計上したが 最終目標の1mSvを達成するまでにどれほど費用がかかるのか見通しを示していない 一方で 日本の自然放射線による被ばくは全国平均で年間0 99mSvであるが 場所により 放射線を発する岩石を含む土壌が異なるのでばらつく 世界でも国によって変化し 北欧の国々では3 5mSvのレベルにあり ブラジルやイランの一部では 年数百mSvに達す土地もある しかし これらの国でがんやその他の病気の発症率や死亡率が他と比べて高くないことが一般に知られている これら自然放射線や健康に影響する放射線レベルから考えて 1mSvまで除染することの意味はあるのか 1mSvが独り歩きし 1mSvまで除染しなければ帰れない や 赤ちゃんを育てる若い母親達から 子供のため 放射能のあるところには住めない などの声があるという 被ばくを恐れるための離婚や別居など深刻な問題も発生しており 心が痛む 被災者の放射能に対する過剰反応は 1986年チェルノブイリ原発事故の際の前例がある 今回も国連科学委員会 UNSCEAR や世界保健機関 WHO がその影響を懸念している 普通の生活では低い放射線を怖がる必要がないという科学的な事実を政府や責任ある組織がもっと国民に分かり易く説明すべきである 効果をほとんど期待できない除染に莫大な国民の税金を使うべきではない 注6 独立行政法人産業技術総合研究所報告 福島県内の除染実施区域における除染の費用に関する解析 2013年7月23日 注7 原子放射線の影響に関する国連科学委員会 UNSCEAR 電離放射線の線源 影響及びリスクUNSCEAR2013年報告書 英語 2013年5月 他に世界保健機関 WHO からも同様の報告がある 5 放射能の怖さを報道するマスメディアは被災者を救えるか 日本のマスメディアは有用な報道を数多く発信してきたが 原発事故後特に放射能被害の報道が目立ち 多くが怖さを煽っている 注8 例えば 週刊現代2012年7月16 23日号 20年後のニッポン がん 奇形 奇病 知能低下 サンデ 毎日2012年6月14号 セシウム米が実る秋 AERA2012年6月19日号 見えない 敵 と戦う母 放射能から子供を守るために 次の年に入って 週刊文春2013年2月23日号 衝撃スクープ 郡山4歳児と7歳児に 甲状腺ガン の疑い また 原子力の専門家と称する武田邦彦氏は その著書 エネルギーと原発のウソをすべて話そう 2011年6月 やブログ 福島の野菜は青酸カリより危険だ を流した さらに NHKが2011年12月28日に放映した 追跡 真相ファイル 低線量被ばく 揺れる国際基準 ではICRPの基準を曲解して 放射能の怖さを強調している 記事の背景には社会的正義感があるかも知れないが 弱者救済どころか 原発事故の被災者をさらに苦境へと追い詰めている 放射能に対する恐怖を繰り返し国民に訴えることにより 脱原子力の世論の流れを作ってしまったと言える 大切な将来のエネルギーの選択を故意に誘導したとすれば その罪は大きい 注8 小島正美 誤解だらけの放射能ニュース エネルギーフォーラム 他に石井孝明 メディアが醸成した放射能ストレス 原発事故 福島で甲状腺ガンは増えていない 報道ステーションの偏向報道を批判する GEPR など 6 福島事故の終結のために こうした政策と社会の判断ミスは 福島事故の混乱を長期化させた 長期避難のために多数の震災関連死が出た 住民不在となった故郷の荒廃が進んだ 東北の農林水産業が疲弊した 風評被害がまだ続いている これらの主因は必要以上に厳しい安全規制であり 被害を深刻化したのは 放射能の怖さを煽るマスメディアであろう さらに放射能や原子力を学校で教えられず また自ら学ばなかった一部国民の意識にもあると考えられる 日常生活は多くのリスクに囲まれているが 一つのリスク 放射能の害 を過大視することによりかえって良いものを失い 結局は社会全体としてのリスク増大に繋がることを知るべきだ この状況を改善するために 政府の責任ある部署が ①福島原発事故による放射能の影響の実態をもっと分かり易く国民に説明する ②汚染食品に対する安全基準を欧米並みに改定する ③長期の除染目標1mSv 年を5mSv 年に改定する ことを提案したい その上でエネルギー選択のための 国民的な議論の場を作り 福島事故後の混乱を終結させたい 2014年11月4日掲載 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した

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  • 「民意」の実像はいかがわしい-川内原発での反原発「市民」団体の行動 : Global Energy Policy Research
    しかし そうした断罪は合っている面があっても他人の生活を考えない 軽薄な 空理空論の側面があるように筆者は思う 原子力発電の利益を配分する仕組みが作られ 経済体制がそれで回り 人々の生活の一部を支えている もちろん その現実を全面的に肯定するわけではないが 全否定もできないだろう その現実を無視し いきなり中断する現在の原発の長期停止は 混乱と損害だけを生んでいるのだ 怪しげな団体がつくる民意 7月に原子力規制委が 審査の内定を出してから1カ月に数回 鹿児島市内で大規模な反原発集会が 開かれているという 最初の再稼働の認定になったので 目の敵にされているらしい しかし東京のメディアの支局記者に聞くと 県外から政治団体が集結しているだけのよう 原発反対を名目に 反安部政権 を叫んでいる いう 反原発団体は 集会の規模は数千人 と県庁の記者クラブに告知するが 実際は100人前後のことが多いそうだ 6月の鹿児島市内での集会を産経新聞は伝えている 反原発運動で過激派暴走 距離置く住民 ストップ再稼働 3 11鹿児島集会実行委 が主催とする集団には アジア共同行動 日本連絡会議 鹿児島大学共通教育学生自治会 革共同革マル派九州地方委員会 など 極左団体が参加した そして 反ファシズム統一戦線 を構築し安倍ネオ ファシスト政権打倒に向けて前進せよ 反戦反安保 改憲阻止の闘いを日本の原発 核開発に反対する闘いと同時的に推進し ファシズムに対抗する労働者 学生 市民の大きな団結を創造しよう などという文言のアジビラが配られていたという 薩摩川内市の会社員によると 鹿児島から出張する反原発派の街宣車が夏にうるさかった ところが地元が原発の再稼働を支持している人が多いためか 隣の串木野市に行った という 6月に串木野市民3万人の半数になる1万5000人分の署名を反原発団体有志と称する人々が提出した 前述の産経記事では 署名するまで高齢者宅に居残る 保育園児を含めた署名を母親にさせる市民団体の異常な行動が報告されている これは ほとんどメディアで報道されない 現地を知らない東京の反対論 川内原発は 新規制基準に合致した しかし認定の後で 今の反原発派の攻め手は 火山 だ 長野県の御嶽山の噴火にからめて危険を主張する 鹿児島県以外の人から見ると 同県は活火山の桜島のイメージが強く それに引きずられているようだ しかし薩摩川内市のある住人はこの批判を笑った 川内原発が桜島の噴火に巻き込まれたら 九州が消滅するときだ 地図を見れば一目瞭然だが 桜島から川内原発まで約50キロで山地が間にある そこまでの火砕流がある大規模爆発はおそらく周辺が消滅してしまうほどの破局的な災害だ 3万年ほど前に姶良 あいら カルデラと呼ばれる鹿児島湾北部をつくった大爆発があったとされる しかし そうした数万年に1度のリスクを強調するなら そのために南九州全域の無人化を考えなければならない それのみ騒ぐのはリスク感覚がおかしい 原発の反対理由を無理に作っているのだろう 図表 鹿児島県東部の地図 グーグルマップより 民意より ルール作り と適用を こうした つくられた 民意 に右往左往させられる九州電力 そして地元自治体の負担は大変なものだ 民意が正しく 冷静に対話ができるものならまだいい しかし 今示されている 民意 とは 感情的であり 県外の政治活動家が騒擾のために 作り出そうとしているものだ 感情的な一人一人の身勝手な専断から人々を解放することが 文明社会でつくられてきた 法の支配 の考えではなかったか そもそも原発を稼働させるためのルールは関係法で定まっている その中に 地元同意 などは定められていない 誰が決めたわけではなく 空気 が原発の再稼働を止めているのだ ここで言う空気とは 日本特有の状況を動かしてしまうその場の集合意思と同調圧力である もちろん福島第一原発事故の結果 原発への不信感が広がった そして日本での原発の運用と政策には多くの問題があることも浮き彫りになった 民意は尊重されるべきだし 問題は是正されていかなければならない しかし そうだとしても原発の運用を 民意 だけで決め手はいけないはずだ 原発の停止で 日本は年間3兆6000億円の燃料費の追加負担をしている 川内原発のように ゆがんだ民意を聞いていたら 再稼働はいつまでもできなくなるだろう それは日本経済を弱らせ 国民の生活に電力料金上昇の形で負担を加える そもそも 国民の多数は 原発の即時廃止などを支持していない それを表明する政党は選挙に勝てない 行政上 法律上 一度もそれを正式に決定していない この混乱を日本中の原発で繰り返すのであろうか 実態のない 民意 を恐れるのではなく ルール作り その実行という当たり前の行政活動を政府が行うべきだ そして 私たち一般市民にもこの状況を作り出した責任がある こうした過激派やメディアのつくるおかしな民意を はねつけるべきだ そして事実に基づく冷静な合意を積み重ねる必要がある 2014年10月27日掲載 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 1バレル30ドル割れの原油価格の下落が続く一方で 中東情勢の不透明感が増している 2016年の原油価格はどうなるのかを考えた 映像 原子力報道 メディアの責任を問う シンポジウム 2015年12月8日開催 静岡県掛川市において 出演は田原総一朗 ジャーナリスト モーリー ロバートソン ジャーナリスト ミュージシャン

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  • 米紙ワシントンポスト : Global Energy Policy Research
    原子力に対する評価 米紙ワシントンポストは 日本政府の掲げた 30年代までに原発ゼロにする というエネルギー政策の目標を 夢 と指摘 気候変動や廃炉の道筋が明確ではなく その実現可能性に疑問を示している 続きを読む 原子力を止めることの意味 米紙ワシントンポスト社説 報告書 原子力に対する評価 原発の停止により 化石燃料の使用増加で日本の温室効果ガスの削減とエネルギーコストの増加が起こっていることを指摘 再生可能エネルギーの急増の可能性も少なくエネルギー源として 原子力の維持を排除すべきではない と見解を示す 翻訳は以下の通り 続きを読む 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 1バレル30ドル割れの原油価格の下落が続く一方で 中東情勢の不透明感が増している 2016年の原油価格はどうなるのかを考えた 映像 原子力報道 メディアの責任を問う シンポジウム 2015年12月8日開催 静岡県掛川市において 出演は田原総一朗 ジャーナリスト モーリー ロバートソン ジャーナリスト ミュージシャン 松本真由美 東京大学客員准教授 キャスター の各氏が出演 池田信夫アゴラ研究所所長が司会を務めた 原子力をめぐり メディアの情報は

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  • 再エネ振興策、混乱を契機に抜本的な見直しが必要 : Global Energy Policy Research
    北海道と東北で計画されている590万kW分の再エネに対応する送配電網整備には 2地域で1兆1700億円が必要との試算がある 電気事業連合会の試算によれば これまで地域ごとの電力会社が保有していた送配電網を分散型に作り直すには 全国で約10兆円の設備投資が必要になる そして誰がこれを負担するのか まったく決まっていない そしてFITの負担への批判も再び強まっている 10月7日 日本経団連は 当面のエネルギー政策に関する意見 を公表 ここで再エネの振興を評価しつつも その巨額な負担額に懸念を示した 負担の金額は凄まじい 14年度で6500億円だ そして認定した再エネ事業がすべて運転を開始した場合に 負担は年2兆7018億円 賦課金は現行より低いキロワットあたり約24円 に跳ね上がる 月額負担率は現時点で1世帯あたり 月300kWh程度 で225円程度だが 935円に増えると見込まれる 電力の市場規模は 震災前までは約15兆円だった それなのに再エネの補助金が2 7兆円と2割弱になる 日本経済にとって大変な重荷であろう 見直しは必須だが 政治的に可能か 小渕優子経産相は9月26日の閣議後記者会見で 再エネ振興策を あらゆる角度から検証する と表明 エネ庁は新エネルギー小委員会の10月15日の会合で 既存事業者の増設分への補助を当面凍結し 現時点で認定済みの設備の再稼働を進める政策を打ち出す 日本経済新聞10月11日記事 太陽光発電の参入凍結 大規模施設 FITが先行する欧州では 国民負担を抑制するために 負担額に上限を設ける 太陽光以外の風力や地熱を拡大するため 買い取り価格に差をつける案を検討する などの取り組みが行われた 同様の対策が日本でも行われるだろう しかし見直しがどこまで進むかは不透明だ 福島原発事故の後で エネルギー政策は合理性だけではなく 人気取り の要素で動いてきた 国民の人気のある再エネの抑制は 政治的にマイナスになるため 積極的に動く政治家はいないだろう 与党自民党内には再エネ振興を強く主張する反原発グループがあり 連立与党の公明党は脱原発と再エネ振興を掲げている 補助金の縮小はこうした政治家の反対に直面しそうだ 感情が政策を動かし バブル を生んだ 欧州諸国では FITは再エネの発電量を増やす効果はあるものの コストの面で失敗しているとの結果がすでに出ている ドイツは今年度から新規事業への補助金をほぼ停止 スペインは12年から既存の再エネの買い取りを電力会社が中止した 両国でも電力事業が混乱し 大きな政治問題になった そうした経験があるのに日本でFITの功罪について 熟議がされなかった 制度の骨格が固まったのは 2011年の東日本大震災と東電福島第1原発事故の直後だった 人気低迷に悩んだ民主党の菅直人政権 当時 は反原発を掲げて 再エネを重視 菅政権の崩壊後の制度づくりでも 民主党の政治主導で手厚い振興策が採用された そしてメディアも世論も FITの支持一色だった 原発の代替策の再エネ という誤った考えが流布したためだ 経産省はそれに呼応した 福島原発事故後に 経産省は原発事故の責任を追及されて権威が失墜 FIT導入の際に 同省幹部は 再エネを使った国民との和解 という 裏の意図を述べていた 振興策は 拡大 という観点から見るとよくできていた 内外の金融機関が再エネ参入を支え 大規模発電 メガソーラー 事業への参入が相次いだ また欧州諸国がFITを縮小したため 海外の事業者 金融機関 またパネルメーカーが日本市場に参加した 経産省 エネ庁では 手厚すぎる振興策の危険性を認識していた 法案策定当時に経産省の担当幹部はそろって 軟着陸させる と語っていた ところが 振興策が成功しすぎて バブル状態 が発生している 感情が政策と社会を動かす 再エネ振興策は こうした危険の好例だろう 一時的な行き詰まりを契機に 制度の検証を 筆者は 再エネ振興策の一時的な行き詰まりを契機に 冷静に問題と向き合うべきと考える もちろん 再エネは重要なエネルギー源である しかし そのプラスとマイナスを冷静に見極め その実力に応じて使っていった方が合理的だ FIT制度についても 一度根本に返って その仕組みが再エネを継続的に発展させるものか 合理的な負担か を検証した方がいい そうした政策をめぐる熟議が これまでされてこなかったのだ そもそもFITは20年前以上から行われてきたが 優れた制度ではない イノベーションを支援するのではなく 旧技術で設置したパネルで事業者に支援金を出すものであるためだ 震災前まで 日本の電力会社は燃料費 発電費用の合計で1kWあたり5 6円の単価で電力を製造した 太陽光で同34円も出してまで再エネを奨励し 電力利用者に負担を課して 事業者をもうけさせる政策は合理的ではない しかもFITの補助金は 税ではなく 協力金 という名目で 強制的に徴収される 公正性の観点からも問題だ 始まった政策をゼロに戻すことは難しいが FITを行うことが正しいかという 是非をめぐる議論もするべきであろう 人は現実のすべてが見えるわけではなく 多くの人は見たいと思う現実しか見ない どんなに悪い事柄とされていても それが始められたそもそもの動機は善意によるものであった 2000年前にローマの英雄 ユリウス カエサルは語った 同じ問題が今 再エネで繰り返されているように思う 再エネを拡大しようという人々の願いは尊重するし その拡大は多くのメリットもある しかし 正確な事実を見据えた対策をしなければ また負担をめぐる合意を積み重ねなければ せっかく生まれた再エネ振興の芽がつぶれかねない 現実を直視し 善意を尊重しながら 今 立ち止まって 政策の是非を考えるべき時だ 2014年10月14日掲載 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト

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  • 原電敦賀2号機の破砕帯問題、科学技術的な審議を尽くし検証せよ : Global Energy Policy Research
    ところが2012年に設立された原子力規制委員会は 事業者や学会との対話を行わず 活断層や震源を特定しない地震動に代表される反対派の虜になったのかのような偏重した審査を行っている この事態を憂慮している 菅氏の発言の示すものは 現在の原子力規制委員会が 脱原発政策を推進した当時の民主党政権が残した強固な 脱原発推進組織 であることを物語っているように思える 原電敦賀2号機の性急な審査 特に問題なのは 日本原電敦賀発電所の敷地内にある破砕帯の審査だ これが 活断層 と認定されれば 同原発は廃炉に追い込まれる 菅氏 民主党の意向という背景があるからであろうか 規制委員会は 特に原電敦賀2号の敷地内の断層を十分な審議をしないまま 活断層 と烙印を押そうと懸命の短縮日程をたてた 原電が昨年調査報告書を提出してからのこの1年の間に1回の現地調査と2回の会合しか開いていないのに 8月27日と9月4日に2週連続会合を開くというのである 8月11日の規制庁と事業者である原電の 議事要旨 が公開されている これを見る限り 敦賀2号の議論はしばらく継続するように見える しかし 地元の福井新聞は 8月27日の会合では 原電は参加させず有識者のみの会合を開いて方向性を議論し 9月4日の会合で評価書の修正などについての骨子案を提示すると報道している 先の議事要旨によれば 規制庁は4日の会合では原電も交えて議論を深めていくとしている 福井新聞の記事が正しいのであれば 規制庁は端から原電と科学技術的な議論をする気はなく 速やかに活断層と結論づけた骨子案の取りまとめにかかり 島崎委員の在任中に決着させたいとの規制委員会側の意図が見える 提出新事実を考えれば 活断層はない 焦点となっているD 1 破砕帯は 敦賀2 号機の建設当時から調査 評価がなされ 活断層では無いとの判断から設置許可がなされている 参考 GEPR記事 敦賀原発の活断層判定 再考が必要 上 対話をしない原子力規制委 下 行政権力の暴走 しかし 規制委員会は 菅直人元首相の意図を汲んだかのように新規制基準のなかに 活断層の上に原子力発電所の設置を認めない条文を入れ 科学技術的な議論を十分することなくD 1破砕帯を活断層と認定するような動きを見せている 原電は 敦賀の敷地内破砕帯の大がかりなトレンチの調査結果から以下の科学技術的な知見を得て これを報告書にまとめ 規制委員会に既に提出している 注 前期記事参照 重要なのは この報告書が D 1破砕帯の活動性 について テフラ分析 火山灰の特徴からの分析 と花粉分析 花粉の種類を特定し 当時の気候から地層の堆積時期がわかる から D 1 破砕帯 G断層含む は 少なくとも中期更新世以前 12 13 万年前よりもさらに古い時代 よりも最近は活動していないとしている点である また D 1 破砕帯の連続性 について複数の地質的性状から総合的に検討した結果 D 1破砕帯はG断層と一連であり K断層とは一連ではないと結論づけている点である すなわち D 1 破砕帯 G断層含む は 将来活動する可能性のある断層等 には該当しないと結論づけ 活断層や活断層に誘導されて動く破砕帯であることを明確に否定する内容である これらの新知見は 評価会合においで未だ詳細な科学技術的な検討がなされていない 規制委員会はこれらの新知見を公開の場で十分に審議をし そのうえで科学技術的な判断を下すべきだ 2014年9月1日掲載 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 1バレル30ドル割れの原油価格の下落が続く一方で 中東情勢の不透明感が増している 2016年の原油価格はどうなるのかを考えた 映像 原子力報道 メディアの責任を問う シンポジウム 2015年12月8日開催 静岡県掛川市において 出演は田原総一朗 ジャーナリスト モーリー ロバートソン ジャーナリスト ミュージシャン 松本真由美 東京大学客員准教授 キャスター の各氏が出演 池田信夫アゴラ研究所所長が司会を務めた 原子力をめぐり メディアの情報は 正確なものではなく 混乱を広げた面がある それを メディアにかかわる人が参加し 検証した そして私たち一般市民の情報への向き合い方を考えた 映像 日本のプルトニウムの行方 2015年11月24日放送 出演は鈴木達治郎氏 長崎大学核兵器廃絶研究センター長 教授 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 核兵器廃絶を求める科学者らの パグウォッシュ会議 が今年11月の5日間 長崎で開かれました 鈴木氏は その事務局長として会議を成功に導きました また14年まで国の原子力政策を決める原子力委員会の委員長代理でした 日本の原子力の平和利用を考えます 映像 福島は危険なのか 医療現場からの報告 2015年10月27日放送 出演は越智小枝 相馬中央病院内科診療科長 池田信夫 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明 ジャーナリスト 越智氏は公衆衛生学の研究者であり 内科医でもある 福島の現状 医療や公衆衛生の問題点を聞いた ポッドキャスト

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  • 奈良林 直 : Global Energy Policy Research
    論文 原子力に対する評価 奈良林教授が 専門家向けにまとめた報告 続きを読む 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 1バレル30ドル割れの原油価格の下落が続く一方で 中東情勢の不透明感が増している 2016年の原油価格はどうなるのかを考えた 映像 原子力報道 メディアの責任を問う シンポジウム 2015年12月8日開催 静岡県掛川市において 出演は田原総一朗 ジャーナリスト モーリー ロバートソン ジャーナリスト ミュージシャン 松本真由美 東京大学客員准教授 キャスター の各氏が出演 池田信夫アゴラ研究所所長が司会を務めた 原子力をめぐり メディアの情報は 正確なものではなく 混乱を広げた面がある それを メディアにかかわる人が参加し 検証した そして私たち一般市民の情報への向き合い方を考えた 映像 日本のプルトニウムの行方 2015年11月24日放送 出演は鈴木達治郎氏 長崎大学核兵器廃絶研究センター長 教授 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト

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  • 蟷螂の斧--河野太郎議員の電力システム改革論への疑問・その1 : Global Energy Policy Research
    今後の原子力政策をどう進めていくべきかという議論を前向きに行いたいと思っている そこで 私のブログでこれから3回にわたって 同議員の電力システム改革についてのご発言やご見解に対して私がいだいた疑問や反論をつづっていこうと思う 核燃料サイクル政策については 別途の機会を考えている もちろん同議員に読んでいただきたい しかし それ以上にメディアやその他の会合の際に同議員の 以下に取り上げていく ご発言やご見解に接した方々にも ぜひご一読いただければありがたいと思っている 第一回は 電力自由化で家庭用電気料金はどうなるのかについて見てみよう 電力自由化で家庭用電気料金はどうなるのか 以下は 2013年12月16日放映 BSフジLIVE プライムニュース エネルギー基本計画で原発ゼロは実現可能 での同議員のご発言である 電力システム改革の是非を問われて 大手の企業に対して 電力会社はkWhあたり7円で電力を売っているんです これは家庭料金と比べてはるかに安い値段です 何でそんなことをやっているかと言うと家庭からたくさん料金をいただいて 安く大手に出しています 自由化をすれば 家庭料金にそんなことはできなくなりますから 料金はきちんと下がっていくことになります そこはどういう制度設計にするかによって 現在よりも上がるところがある 当然kWhあたり7円で買っているところは 自由化をしたら上がるかもしれない しかし 家庭は間違いなく下がっていくことになるだろうと思います 番組ホームページのテキストアーカイブを引用したが 明白なタイプミスと思われる部分は筆者の判断で修正した 議員の話を聞いた視聴者は ああ 大口の買い手には 同じ単位当たり製造原価であっても 一品当たり安い単価で販売する 大口割引 のことだなと思うだろう そして 家庭は 電力会社が大手企業や工場に対して安くした分しわ寄せを受けて料金が高いのか それは不公平じゃないかと思ってしまうにちがいない 議員の 家庭からたくさん料金をいただいて 安く大手に出しています という発言自体はおかしくない 確かに 大口需要家の電気料金単価は家庭用の電気料金単価よりも安い しかし これはいわゆる 大口割引 とは全く違うのである というのは 大口電気料金と家庭用電気料金とは そもそも製造原価が違うからだ 図1でこれを説明する 図1 図中で 大工場 と表記されているいわゆる大口需要家は 2万2000 15万4000Vという高い電圧で電気を受電する 家庭用需要家は図中で 住宅 商店 となっているが 100 200Vといった低い電圧で電気を受電する 発電所から高電圧で需要地に送られてきた電気は 順次電圧を下げながら需要家に届けられるが 高い電圧で受電する需要家は電圧を下げるステップが少なくてすむ したがって 高圧であるほど より少ない設備 すなわち より少ない費用で電気を供給できるのである 図1で言えば 赤い破線で囲んだ部分の設備は 家庭用需要家向けの供給には必要だが 大口需要家向けの供給には不要だ もしも大口需要家がこれらの設備の費用を負担させられるような料金設定になっていたら 大口需要家から電力会社や政府に苦情が殺到するに違いない つまり 製造原価が違うとはこのことだ 自由化しようがしまいが 家庭用の電気は大口需要家向けの電気よりも製造原価は高い したがって 家庭用電気が大口需要家向け電気より高いのは 製造原価の違いから言って自然なことだ 議員ご自身が主張されているわけではないが 仮に 現時点で両方の電気が同じ電気料金になっているとするならば それは大口需要家で 過剰に 稼いだ利益で家庭用電気料金を低く抑えるよう内部補助していることになってしまう その状態をそのままにして自由化するならば 家庭用への新規参入を阻む競争制限行為となってしまう 逆に言えば いまの家庭用料金が製造原価を反映して 大口需要家向けより 高いことで参入が可能となり 自由化の狙いが実現するのである 電力システム改革が進めば 今後は家庭用についても 電力を多く消費する需要家に対する大口割引が自由になる ところが これまで規制下に置かれていた家庭用の料金は 使えば使うほど単価が高くなる料金制度を採用している 大口割引 とは真逆だ これを ブロック逓増型二部料金制 というが いったいどういう考え方に基づくものなのだろうか 実はこういうことである 電気は生活の必需品である 生活を維持するのに最低限必要な電気の量に対しては単価を割安に設定し 経済的弱者や社会的弱者に配慮しなければならない これは電気料金設定を通じた所得再分配政策 社会福祉政策である これも議員ご自身がそこまでおっしゃっているわけではないと思うが 単に自由化を進めて競争的環境を作れば何でもうまくいく 社会正義も実現できると考える自由化推進論者は多い 改革プロセスのさなかでは 自由化政策 競争政策によっては 所得再分配は実現できないという基本的な問題点を忘れてしまっていることが常である 改革が完了してから こうした分配問題が表面化し 政治問題となるのが普通だ 小泉政権下で進めた経済構造改革 自由化 が弱者を置いてきぼりにし その後分配政策を前面に押し出した民主党に政権を奪われたことを 自民党は忘れてしまっているのだろうか 自由化がダメというわけではなく それが政治的万能薬ではなく さまざまな有権者層に配慮していく必要があるということなのだ 2014年9月1日掲載 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 1バレル30ドル割れの原油価格の下落が続く一方で 中東情勢の不透明感が増している 2016年の原油価格はどうなるのかを考えた 映像 原子力報道 メディアの責任を問う シンポジウム 2015年12月8日開催 静岡県掛川市において 出演は田原総一朗 ジャーナリスト モーリー ロバートソン ジャーナリスト ミュージシャン 松本真由美 東京大学客員准教授 キャスター の各氏が出演 池田信夫アゴラ研究所所長が司会を務めた 原子力をめぐり メディアの情報は 正確なものではなく 混乱を広げた面がある それを メディアにかかわる人が参加し 検証した

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  • 欧州のエネルギー・環境政策をめぐる風景感(5)政策転換はあるか? : Global Energy Policy Research
    地域レベルでのキャパシティメカニズムも必要かもしれない 環境保全とエネルギーに関する新たな国家補助ガイドラインは 各国の2020年の再生可能エネルギー目標の達成をより費用対効果の高いものとすることに役立つ と書かれている 他方 戦略案には この20年間 EU域内の自国エネルギーは 再エネの増加にもかかわらず急激に減少した 2001年 2012年の間では15 減 しかしながら中期的には さらなる再生可能エネルギーの開発や 原子力 持続的な化石燃料の生産によりその流れを減速可能である とも書いており 再生可能エネルギー一辺倒ではないことも注目される 在来型の域内石油 ガス資源の最大限の開発に加え シェールガスについても パブリックアクセプタンスと環境問題を解決できれば 在来型のガス生産の減少を補うことができる とされている 米国ではシェールガス革命でエネルギー供給構造が大きく変わったが 欧州にもシェールガス資源は存在する ただしシェールガス開発に対するポジションは国によって異なり ポーランド 英国のように国内シェールガス資源開発に積極的な国もあれば フランス ブルガリアのように環境問題を理由にシェールガス開発を禁止している国もある フランスはそもそも電力部門における原子力のシェアが8割近くと高いため 少なくとも電力部門での天然ガスニーズのためにシェールガスを開発する喫緊の必要性はないが ブルガリアのようにロシアへのガス依存の高い国でシェールガス開発を禁止している理由はよくわからない ロシアが裏で反対運動を操っているといううがった見方もある 図表4 欧州のシェールガス資源と各国の開発ポジション ウクライナ危機が欧州におけるシェールガス開発の議論に追い風になることは間違いないだろう ただ 米国と異なり 欧州でのシェールガス開発がゲームチェンジャーになる可能性は低そうだ 米国ではシェールガスの探鉱データ 採掘技術が蓄積していることに加え 地下資源は土地所有者に帰属するため 開発インセンティブが強い これに対して欧州ではシェールガスの探鉱データ 技術の蓄積が浅く 地下資源が国に帰属することに加え 人口密度が高く 開発に対する環境面からの抵抗も強いからだ 同じ化石燃料でも石炭については扱いが違う 戦略案では 石炭は 40 を域外に依存しているものの その世界マーケットはよく機能し 多角化され 安定的な輸入ベースができている 石炭 褐炭のCO2排出量を考慮すれば EUにおける石炭 褐炭の長期的な将来性はCCS技術の活用によってのみ約束される と書かれている ただしこの表現は 石炭はエネルギー安全保障の同義語 と主張するポーランドから反発が来ることも予想される 原子力については再生可能エネルギー 持続的な化石燃料生産と並び EUのエネルギー自給低下の歯止めになりうる との位置づけがなされているが 自国エネルギー生産の拡大 というコンテクストでは それ以上の言及はない 他方 海外からの供給多様化と関連インフラ に関する章における ウラニウム及び核燃料 の中に 原子力発電所からの電力はCO2を排出せず 信頼できるベースロード電力供給を構成し エネルギー供給に重要な役割を果たす 発電コストに占める核燃料の割合はガスや石炭火力に比してわずか ウラニウムは核燃料コストに占めるウラニウムの割合はわずかであり 世界のウラニウム供給市場は安定的で多様化されている との よりポジティブな記述がある 欧州委員会の意図を忖度すれば 自国エネルギー生産の拡大 の中で原子力についてポジティブな記述をすると ドイツ オーストリア アイルランド デンマークのような反原発国の反発を招くと考え 海外からの供給多様化と関連インフラ の中で記述したのではないか 省エネルギー エネルギーコストの上昇 国際競争力への懸念 ウクライナ問題と難題が山積する中で プライオリティをあげると思われるのが省エネである ロシア依存を下げるために石炭を使ったのでは温室効果ガスが増大するし 原子力はリードタイムがかかる さらに再生可能エネルギーの一層の拡大はエネルギーコストとのバランスが難しくなる その意味で省エネはエネルギーセキュリティ エネルギーコスト削減 温室効果ガス削減のいずれにも有効なオプションであり 予定を前倒しして省エネ指令を改訂する可能性もある ただ 2006年パッケージの20 省エネ目標を達成するための省エネ指令策定は加盟国の抵抗にあって非常に難航した 今回 省エネという方向性については各国の支持が得られるとしても 各国の政策の裁量に大きく踏み込むような指令案 例えば省エネ国別目標など ができるかどうかは疑問である 欧州エネルギー環境政策はどこへ行くのか 6月26 27日に開催された首脳レベルの欧州理事会では バローゾ委員長の後任人事やウクライナ グルジア モルドバとの連合協定が大きなイシューであったが 2030年パッケージ案と欧州エネルギー安全保障戦略案についても議論が行われ 本年10月までに新たなパッケージとエネルギー安全保障確保のための施策を最終決定することを申し合わせた 2030年パッケージ案や エネルギー安全保障戦略案に対する再生可能エネルギー団体 環境NGOの評価は総じて厳しい 彼らから見れば 国別再生可能エネルギー目標が脱落したのは大きな後退であることに加え さらにウクライナ危機は再生可能エネルギーと省エネにもっとドライブをかける好機であるにもかかわらず シェールガスを含む域内化石燃料開発に力点を置いている かに見える 戦略案は噴飯ものなのだろう しかし これまで書いてきたように 温暖化対策に偏重した2020年パッケージ その後の経済危機とエネルギーコスト上昇 国際競争力への懸念 更にウクライナ危機によるエネルギー安全保障アジェンダの急浮上など ここ数年の欧州のエネルギー環境政策をめぐる状況 プライオリティの重心も大きく変わってきている そうした中で 2030年のパッケージ案も 今回のエネルギー安全保障戦略案も 複数の ともすれば相反する要請を満たすべく 欧州委員会が大変な苦労をして作ったのだろうと私には思われる その時々の情勢に応じてエネルギー環境政策のプライオリティが変わることに加え 各国の国情の違いも大きい 温暖化問題をめぐる西欧諸国と東欧諸国の対立 ウクライナ問題をめぐるロシア依存への考え方 石炭資源に対する考え方の温度差はその事例だ さらにEUワイドの対応が必要な部分 各国の選択に委ねられる部分の線引きも難しい ユーロ危機に端を発する EUなるもの への一般国民の信頼の低下 反EU政党の台頭は ブラッセル発のエネルギー環境政策へのハードルを上げることになろう 今年秋 バローゾ委員長 ファンロンパイ議長を初めとして欧州委員会の顔ぶれが一斉に変わる そうした中でEUとして種々の政策課題のどこにプライオリティをおくのか その中でエネルギー 環境政策はどこに向かうのか 非常に興味のあるところである 欧州に根強い環境意識を考えれば 温暖化アジェンダが大きく後退することは有り得ないだろう ただし従来のような グリーン政策はグリーン雇用を生む といったスローガン先行の施策ではなく エネルギー安全保障 エネルギーコストとのバランスを取っていこうという傾向が強まることと思われる 翻って我が国のエネルギー政策もエネルギーコストの上昇 エネルギーセキュリティ上の懸念 増大する温室効果ガス等のジレンマに悩んでいる かつてEUの気候変動当局と話をすると 世界はEUを見習え 的な態度には正直 辟易したものであったが その後 種々の難題に直面し 政策目標間のジレンマに悩んでいるEUのエネルギー当局とは 従前に比して共通の土台に立って話せるようになってきたのかもしれない 2014年9月1日掲載 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に

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