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  • 原子力規制委員会によるバックフィット規制の問題点(上) : Global Energy Policy Research
    原子炉設置者が次の各号のいずれかに該当するときは 原子炉の運転の停止を命ずることができる という規定があるので 重大な法令違反があった場合は運転停止命令を出すことができるが 浜岡原発には違反はなかった 浜岡3号機以降は東海地震に耐えられるように設計されており 耐震工事をすると採算の合わない1 2号機は廃炉の作業が進められている 法的には浜岡を止める根拠はない というのが経済産業省の見解だった そこで菅は 根拠法のない要請という形をとった 中部電力がそれを受け入れるかどうかは 彼らの意思である 中部電力の臨時取締役会では 要請を受け入れると巨額の損失が出ることが問題になったが 経営陣は 津波に対する防護策等の対策が完了し 国が評価 確認したら再稼働を認める という確認書を海江田万里経産相 当時 と交わして 要請を受け入れた 経産省が民主党政権の方針を了解したのは 全国の原発を止めろという動きが強まる中で 東海地震のリスクの大きい浜岡だけを例外的に止める ガス抜き を図ったものといわれるが 浜岡が止まると問題は他の原発にも波及した 九州電力の玄海原発 佐賀県玄海町 の運転については 海江田が玄海町や佐賀県の了解をとったが 菅はこれを認めず ストレステスト に合格することを要求した ストレステストにも法的根拠はなく 電力会社に渡されたのは 我が国原子力発電所の安全性の確認について と書かれた2011年7月11日付の3ページのメモだけである この文書には3大臣の名前が書いてあるが 公印も押されておらず 文書番号もない このメモでは 現状認識 として 稼働中の発電所は 現行法令下で適法に運転が行われており 定期検査中の発電所についても現行法令に則り安全性の確認が行われている と書かれている 運転は適法に行なわれているので 停止命令は出せないのだ ここにはストレステストを実施せよとも 実施したら再稼働してよいとも書かれていない これに従って電力会社は31の原発でストレステストを行ない 第1次評価報告書を原子力安全 保安院に提出したが 保安院はそのうち大飯3 4号機と伊方しか原子力安全委員会に送付せず 安全委員会はそのうち大飯だけを合格として4大臣に送付した この原因は 2012年3月に野田佳彦首相 当時 が ストレステストの第1次評価では不十分だ と国会で答弁したためと思われる しかし大飯だけはストレステストに合格したとして運転が継続された 他の原発の報告書は放置され 規制委員会は ストレステストには法的根拠がないので参考にしない という方針を決めた ストレステストは実際の事故を想定して行なわれたシミュレーションで 規制委員会の書類審査より実効性の高いものだった それを委員会が参考にもしないで捨ててしまったのは 安全性を向上させる気がないといわれてもしかたがない 2 混乱したバックフィット規制 新しい安全基準は2013年7月に施行されたが これは原発の運転とは別の問題である 定期検査の終わった原発は 100 の出力で運転する使用前検査を終えれば送電することになっており 今は使用前検査の前で止まっている 新しい安全基準を既存の原発に適用するバックフィットは 原子炉等規制法の改正で取り入れられたが その規定 第43条の3の23 はきわめてわかりにくい 原子力規制委員会は 発電用原子炉施設の 位置 構造若しくは設備が第43条の3の6第1項第4号の基準に適合していないと認めるとき 発電用原子炉施設が第43条の3の14の技術上の基準に適合していないと認めるとき その発電用原子炉設置者に対し 当該発電用原子炉施設の使用の停止 改造 修理又は移転 発電用原子炉の運転の方法の指定その他保安のために必要な措置を命ずることができる この前段 強調した部分 が法改正で加えられた規定だが ここで参照している第43条の3の6の1の4では 発電用原子炉施設の位置 構造及び設備が核燃料物質若しくは核燃料物質によつて汚染された物又は発電用原子炉による災害の防止上支障がないものとして原子力規制委員会規則で定める基準に適合するものであること と定めている つまり設備だけでなく 位置や構造 が安全基準に適合しないと規制委員会が認めた場合には 原子炉施設の使用の停止 を命じることができるようになったのだ 設備が不適合だという場合は その設備を手直しすれば適合できるが 位置や構造が不適合だという場合は直すのが困難だ 日本原子力発電の敦賀2号機のように 既存の原発の下に活断層があるという理由で不適合になると 廃炉しかない このような極端なバックフィットは 法の遡及適用 であり 刑事罰については憲法で禁じている 行政法では認められる場合もあるが 建築基準法では耐震基準が強化された場合でも既存の建築物の使用停止を命じることはできない 他方 このような 既存不適格 の権利をあまりにも強く保護すると 老朽化した建物を除去できなくなる いずれにしても慎重な配慮が必要である 以下 中 に続く 2014年2月24日掲載 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 1バレル30ドル割れの原油価格の下落が続く一方で 中東情勢の不透明感が増している 2016年の原油価格はどうなるのかを考えた 映像 原子力報道 メディアの責任を問う シンポジウム 2015年12月8日開催 静岡県掛川市において 出演は田原総一朗 ジャーナリスト モーリー ロバートソン ジャーナリスト ミュージシャン 松本真由美 東京大学客員准教授 キャスター の各氏が出演 池田信夫アゴラ研究所所長が司会を務めた 原子力をめぐり メディアの情報は 正確なものではなく 混乱を広げた面がある それを メディアにかかわる人が参加し 検証した そして私たち一般市民の情報への向き合い方を考えた 映像 日本のプルトニウムの行方 2015年11月24日放送 出演は鈴木達治郎氏 長崎大学核兵器廃絶研究センター長 教授 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 核兵器廃絶を求める科学者らの パグウォッシュ会議

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  • 原子力規制委員会によるバックフィット規制の問題点(中) : Global Energy Policy Research
    根本的な問題は バックフィットという重大な変更が行なわれたにもかかわらず その規定が第43条の3の23の難解な条文だけで その解釈についての委員会規則がなく 私的なメモで運用が行なわれていることだ 安全審査の合格を使用前検査の前提条件とするのは 原子炉等規制法にはない田中委員長の個人的見解である 憲法で禁じる法の遡及適用や財産権の侵害につながる規制を一片のメモで運用することは 法治国家にあってはならない 4 活断層規制の遡及適用 2013年1月 原子力規制委員会は日本原電の敦賀原発2号機の直下にあるD 1破砕帯について 活断層の可能性が高い とする報告書案に合意した 田中委員長は 今のままでは再稼働の安全審査はとてもできない と述べており 廃炉になるおそれが強い 日本原電は 敦賀原発の下の断層は活断層ではない という見解を出して調査を続けているが 規制委員会は他の原発についても活断層の調査を続けている しかし技術基準に 重要施設を活断層の上に建ててはいけない という規定が明記されたのは 2013年になってからである 1978年にできた最初の耐震審査指針では 活断層を 過去5万年以内に活動した断層 と定義していたが 2006年の指針では 後期更新世以降の活動が否定できないもの すなわち過去12 3万年以内とされた 敦賀2号機は1982年に設置許可がおりたので 旧指針にもとづいて設計されており 違法性はない しかも1978年の耐震審査指針では 活断層を 過去5万年以内に活動した断層 と定義していたが 2006年の指針では 後期更新世以降の活動が否定できないもの すなわち過去12 3万年以内とされた 2013年の新基準では 必要な場合は中期更新世以降 約40万年前以降 まで遡って活動性を評価する となっている この新基準に既存の原発が適合しない場合があっても 法令違反ではないので停止命令の対象にはならない しかも 耐震安全性に関する安全審査の手引き には 重要施設を活断層の上に建ててはいけない という規定はない そこにはこう書かれている 建物 構築物の地盤の支持性能の評価においては 次に示す各事項の内容を満足していなければならない ただし 耐震設計上考慮する活断層の露頭が確認された場合 その直上に耐震設計上の 重要度分類Sクラスの建物 構築物を設置することは想定していない ことから 本章に規定する事項については適用しない 活断層の上に建てることは 想定していない と書いてあるだけで それを禁止してはいないのだ このもとになる2006年の耐震設計審査指針には 活断層の上に建ててはいけない という規定はどこにもない 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 を策定する根拠として 敷地周辺の 活断層の性質 過去及び現在の地震発生状況等を考慮し さらに地震発生様式等による地震の分類を行ったうえで 敷地に大きな影響を与えると予想される地震を 複数選定すること と書かれているだけである ここで重要なのは 地震動の策定 であって 活断層があるかどうかはその要因の一つにすぎない 活断層の存在そのものを規制の基準としてはいないのだ 設置が禁止されていないのに 設置することは想定していない というのは奇妙である なぜ手引きにこういう耐震審査指針にない規定が入ったのだろうか 関係者によると 2010年に手引きが書かれたとき 一部の研究者から 活断層の上に設置することを禁止すべきだ という意見が出たという しかし耐震指針で禁止していないことを実施の手引き 法的拘束力はない で禁止できないので事務局が難色を示したところ 想定していない という文章を入れろと彼らが要求したため こういう奇妙な結果になったのだという つまりこれまでの規制では 重要なのは原子炉に加わる地震動の大きさであって 活断層があるからただちに危険という判定はしていない ましてそれを理由に停止命令を出すこともできないし 廃炉にすることもできない 前述の原子炉等規制法第43条の3の23に従えば 規制委員会が原子炉の 位置 構造若しくは設備 が技術基準に適合していないと認めるときは停止命令を出すことができるが これを旧基準に適用するかどうかについての委員会規則がない 田中私案 には どういう場合に活断層の規定を遡及適用するかについての基準は何も書かれていない 活断層は原発のリスク要因の一つにすぎず それだけで原発を廃炉に追い込むほど重大な問題ではない 強い地震動が起こるのは地下深部 3 20km で 地表付近の断層ではない 日本列島には2000以上の活断層があり それを避けていたら原発はどこにも建てられない 新幹線の下には無数の活断層が走っている 建築基準法でも 活断層の上に建物を建てることは禁止していない だから敦賀の問題は活断層か否かではなく 1982年に設置許可された原発に2013年の新基準を遡及適用するかどうかである これが 構造若しくは設備 が適合しないと規制委員会が認めた場合は 前述の原子炉等規制法の規定にもとづいて停止命令を出すことができるが 現実に出すことは委員会決定を行なわないと不可能である 今のところ規制委員会は 敦賀2号機に停止命令を出していない それは停止を命じて廃炉にすると 国家賠償を請求されるリスクがあるからだ 敦賀2号機を廃炉にすると 日本原電は経営破綻に追い込まれるおそれが強い そのコストは約1000億円にのぼるので 廃炉に追い込むならその賠償が必要だが これが適法な支出として国会で認められるかどうかは疑問だ 廃炉処分に法的根拠がないからである 本質的な問題は これで安全性が向上するのかということだ 安全性を本格的に見直すなら一つ一つの設備について試験が必要で 通常の設置許可と工事認可の手続きは2年以上かかる それを今回は48基の原発を一挙に止めて半年ぐらいで応急的にやっているが これは拙速である 定期検査の終わった原発は平常どおり動かし 安全審査は並行してやればよい これを図示すると 次ページのようになる 諸葛宗男氏の協力による 電気事業法と原子炉等規制法では 上段のように発電と並行して安全審査 設置変更許可 工事認可 をすることになっている 保安規定だけは運転開始前に認可の必要があるが これはすでに認可されているので 使用前検査を行なえば そのまま送電できる ところが田中私案では 中段のように法改正にともなう安全審査が終わって追加設備 機器の建設が終わってからでないと運転再開を認めないため ここですべての原発が止まっている この変則的な状態を是正するには 法の規定する本来の手続きに立ち戻り 下段のように安全審査や追加設備の建設は運転と並行して行なえばよい 全国の48基の原発の審査を完了するには ていねいにやれば10年以上かかるだろう その結果 安全基準に達しない原発についてはバックフィットを求めればよい そのときどのような設備についてバックフィットを求めるのか 国家賠償をするのかなどについての委員会規則も整備する必要がある すべての原発を止めて急いで審査する必要はない 現在の法体系は そういう手順を想定していないのである 以下 下 に続く 2014年2月24日掲載 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん

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  • 原子力規制委員会によるバックフィット規制の問題点(下) : Global Energy Policy Research
    協力も得られない 特に原子力規制委員会の場合は 原子力村 を排除しろという声に押されて反原発派を委員に任命し 他の官庁や学界との会合も 談合だ として禁止した結果 規制委員会は霞ヶ関の中でも原子力業界でも孤立してしまった 工学部出身の田中委員長には バックフィットが憲法違反になるおそれのある危険な規制だという認識もないようにみえる 自民党も賛成した のは 三条委員会にしたのが自民党の塩崎恭久氏だからである 彼はアメリカのNRC Nuclear Regulatory Committee のような独立性の強い専門家集団を日本でもつくるべきだと主張し 民主党政権もそれに賛成したが 経産省はまったく協力しなかった NRCは米民主党の反原発キャンペーンに利用され 30年以上もアメリカの原発建設を阻止してきた政治色の強い委員会である 福島事故のとき 80km以内は退避 という勧告を出したヤツコ委員長は過激な反原発派で オバマ大統領に解任された 日本の官僚が中立なのは長期雇用が保証されているからで アメリカのように幹部が政治任用になると 政権への従属性は強まる 幹部人事は政権交代でリセットされるので その結果を見て有権者が判断すればよい これはよくも悪くも 政治主導の徹底したしくみである このような 国のかたち の違いを無視して制度設計だけをつまみ食いすると 今回のような暴走が起こる 内閣も他の官庁も田中委員長の非常識な運用を止めることができず 電力会社も委員会と相談すると 癒着だ と批判されるので文句をいわない 6 結論 安倍内閣は 規制委員会が安全性を確認した原発は再稼働する という方針をとっているが これは以上みたように誤解である 規制委員会は運転の安全性を審査しているのではなく 新しい規制基準に適合するかどうかを審査しているのである 原発を 絶対安全 にすることは 可能でも必要でもない 他の交通事故などのリスクより十分低い程度に収まればよく 既存の原発はその基準を満たしている 多くの原発で定期検査は終わっているので 委員会が保安規定を認可すれば運転できる 現に大飯はそれで再稼動し 核燃料サイクル施設は運転しながら新基準の審査をしている 民主党政権は 大飯は 例外だ として他の原発の再稼動を阻止したが 逆に大飯のように運転しながら安全審査を行なうことが原子炉等規制法に定める手続きなのだ しかし規制委員会は民主党政権の意向を受けて 田中私案で運転再開の条件を設置変更許可と工事認可にも拡大した これには法的根拠がなく 憲法で禁じる法の遡及適用に当たるおそれが強い この異常事態は 民主党政権の暴走と法令の欠陥と規制委員会の恣意的な運用が複合して起こった競合脱線のようなもので ここに至る経緯はきわめて複雑だが 整理すると次のようになる 原子炉等規制法では 安全審査は運転と並行して行なわれるもので 審査のために運転を止める必要はない 法改正によって 第43条の3の23でバックフィットを求める規定ができ 法令違反があった場合は使用停止を命令できるようになった どういう場合に停止命令を出すかについては委員会規則がないので 応急的に猶予期間をもうけて大飯を例外とする田中私案ができた そのとき新基準への適合を運転開始の条件としたため すべての原発の設置許可申請を出し直すことになり 多くの時間が浪費されている 今回の原発停止は 東海地震のリスクが大きい浜岡原発に対する菅首相の行政指導で始まったのだから 他の原発の定期検査を延長する理由はない 当時の国民感情に配慮してストレステストを行なうとしても その合格を区切りとして正常化するのが常識的な考え方だろう ところが民主党政権は 脱原発 の世論が唯一の支持基盤なので 2012年初めにストレステストの結果が出ても 原発を通常どおり運転しなかった そのあとは 2012年夏の大飯の再稼動が正常化のきっかけだった ストレステストに多くの原発が合格していたのだから 大飯以外も再稼動し 運転しながら安全審査をすべきだった しかし野田首相は 電力が逼迫している という政治決断で大飯だけを再稼動した そして2013年の再稼動のとき 使用前検査の法的条件を委員会規則などで決めるチャンスだったが 田中委員長は大飯を例外として処理するために田中私案を書き ここで安全審査の合格を 運転の再開の前提条件 としたため 法的根拠なく止められている使用前検査が 無期限に延期されてしまった この結果 莫大な燃料費が浪費され 貿易赤字が拡大しているが 安全性は高まらない バックフィットは技術的な問題のように見えるが 背景にあるのは 法の支配 という近代国家の根本原理である 法にもとづかないで国家権力を行使することはできず 個人も企業も法によって保護されるという思想が 日本人には定着していない 国会議員まで 法律より安全が大事だ というが 安全が大事ならそれにふさわしい法改正を行なえばよい その時間は十分あったのに 民主党政権がやったことは法的根拠のない 閣僚会議 などを開いて 私案 の類を乱発することだった 自民党政権も それに呪縛されている 今さら争っても始まらない というあきらめが電力会社には強いが 全国の原発の審査をすべて終えるには 今のペースでやると5年以上かかる 田中私案のような恣意的な規制を前例として認めると 今後もエスカレートするおそれが強い 田中委員長のいう 普遍的なシステム にするためには 田中私案を撤回して バックフィットをどの範囲まで適用するか 停止命令を出すか否か 事業者への補償をどうするかなどの条件を検討し 法令にもとづいた委員会規則をあらためて制定する必要がある 諸葛宗男氏 岡本孝司氏にいただいたコメントに感謝したい 2014年2月24日掲載 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 1バレル30ドル割れの原油価格の下落が続く一方で 中東情勢の不透明感が増している 2016年の原油価格はどうなるのかを考えた 映像 原子力報道 メディアの責任を問う シンポジウム 2015年12月8日開催 静岡県掛川市において 出演は田原総一朗 ジャーナリスト モーリー ロバートソン ジャーナリスト ミュージシャン 松本真由美 東京大学客員准教授 キャスター の各氏が出演 池田信夫アゴラ研究所所長が司会を務めた 原子力をめぐり メディアの情報は 正確なものではなく 混乱を広げた面がある

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  • 原油安は日本経済復活のチャンス : Global Energy Policy Research
    結果的には 追加緩和でドル高が急速に進んで 原油安のメリットはほぼ相殺されてしまった デフレ脱却 をかかげて金融政策を偏重するアベノミクスが 神風を止める結果になっているのだ 物価を上げることに意味はなく それを日銀が自由自在にあやつることもできないことは 2年近い 実験 でわかった 標準的なマクロ経済学によれば 物価上昇率はGDPギャップ 実質GDP 潜在GDP の増加関数である 2008年の金融危機以降 日本経済のGDPギャップがマイナスで 協調の失敗 に陥っていた時期には 日銀の量的緩和の 偽薬効果 は小さくなかったが GDPギャップがほぼゼロになった現在では その効果はもうない 製造業のグローバル化が経済再生の鍵 交易条件が下がっているもう一つの原因は 輸出物価が上がらないことである これは自動車を除く日本の工業製品の国際競争力が低下し 付加価値の高い製品を輸出できなくなっているためだ 日本の ものづくり からの脱却が叫ばれて久しいが 日本のGDPの20 は製造業が生み出しており その比率は所得収支 海外収益 を加算した 国民総所得 GNI ベースでみると25 を占める これに関連産業を加えると GNIの3割以上は製造業関連であり この比率は今後もあまり変わらないと予想される たとえば電機メーカーが国内で製造していた液晶を台湾で生産し その配当を所得収支として受け取ると GDPは下がるがGNIは上がる 図2のように この20年 実質GNIは一貫してGDPを上回り その差 海外収益 は拡大している 図2 GDP 国内総生産 とGNI 国民総所得 この結果 日本は 貿易立国 から海外投資でかせぐ 資産大国 に変わってきた 2013年度の実質GDP成長率は1 8 だが GNI成長率は2 4 である 今年度のGDP成長率はマイナスになる見込みだが GNI成長率はプラスになると予想される これは短期的には ドル高で円建ての海外収益が上がったためだが 長期的にも製造業の海外シフトが進んでおり 円安でも変化はみられない 世界的にもGDPよりGNIを重視する傾向が強まっており 話題になっているピケティ 21世紀の資本 は すべての統計を国民所得ベースで集計している これで考えると 日本経済の将来はそれほど悲観すべきものでもない 人口減少や高齢化は国内の現象であり 新興国で生産 販売すれば グローバルな企業収益は上がるからだ この意味でのフロンティアは まだ大きい 先進国の実質成長率は1 2 だが 中国 9 を中心とする新興国では 平均5 前後の成長率が2050年ごろまでは続くと予想される これが先進国にキャッチアップすると 今世紀中には全世界で1 5 程度の成長率に収斂するだろうとピケティは予想しているが まだ十分大きな市場である グローバル化の主役は 製造業である むしろ問題は そのグローバル化が十分進んでいないことだ 図3のように日本の対外直接投資はGDPの15 2 対内直接投資はわずか3 9 と 主要国できわだって少ない イギリスはいずれもトップで 国内市場の衰退を海外投資で補っている これが成熟した資産大国の姿だろう 図3 直接投資比率の国際比較 出所 日本銀行 生産拠点は海外にあってもいいが 中枢機能は日本にないと収益が還元されない 生産性の高い製造業が経済の中心であることは今後も変わらないが それは国内で生産することを必ずしも意味しない 企業がグローバル化すると エネルギー価格が高く供給の不安定な日本に立地する理由はなくなる したがってグローバル化が雇用の空洞化を招かないためにも エネルギー価格を下げ 交易損失を減らすことが重要だ これから高齢化し 労働人口が毎年1 ずつ減ってゆくと 労働者の9割は国内のサービス業に従事し 労働生産性が低下することは避けられない それを補うために 製造業がグローバルに収益を上げる必要がある 景気対策にこだわるのをやめ 原発の運転を正常化し エネルギー価格を下げて実体経済を改善する政策に転換すべきである 2014年12月29日掲載 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 1バレル30ドル割れの原油価格の下落が続く一方で 中東情勢の不透明感が増している 2016年の原油価格はどうなるのかを考えた 映像 原子力報道 メディアの責任を問う シンポジウム 2015年12月8日開催 静岡県掛川市において 出演は田原総一朗 ジャーナリスト モーリー ロバートソン ジャーナリスト ミュージシャン 松本真由美 東京大学客員准教授 キャスター の各氏が出演 池田信夫アゴラ研究所所長が司会を務めた 原子力をめぐり メディアの情報は 正確なものではなく 混乱を広げた面がある それを メディアにかかわる人が参加し 検証した そして私たち一般市民の情報への向き合い方を考えた 映像 日本のプルトニウムの行方 2015年11月24日放送 出演は鈴木達治郎氏 長崎大学核兵器廃絶研究センター長

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  • 原油価格の急落、なぜ? これからは? : Global Energy Policy Research
    石油需要も増加するとの思惑から原油価格は上昇した 現在の過剰生産量は日量150万バレルと異例に高いので原油市場に資金は投入されていない 投機資金は株式市場や債券市場に向かっている 11月末のWTIの買い越し残 Net Long は 全体の建玉の17 5 と8月初旬の21 より減少している ただし 今後は株で利益を出したファンドが 原油価格が安くなれば流入し 押し上げる可能性はある 金融要因で注意すべきは 外国為替市場におけるドルのポジションである ドルが他の通貨 特にユーロ に対して値上がりすれば 原油価格は低下する 値下がりすれば 原油価格を押し上げる要因となる マクロ経済との関係で言えば 世界経済は米国を除いては総じて停滞気味である IMFは10月に世界経済の成長率予測を 7月の予測値より下方修正した 世界経済は 2015年のGDPの予測値では3 8 増と2014年の3 3 増より成長率では上がってはいる しかし 7月の予測より0 2 下げている 特にユーロ圏は 2014年0 8 増 2015年1 3 増と低成長を見込んでいる 特にEU経済をけん引するドイツの成長率が 1 4 1 5 と低調である 中国の成長率は 7 程度と据え置きだが不安要素もある 原油安は 金融市場を困惑させている 原油安というと日本のように 原油輸入国には負担が減って朗報であるが 米国は今や大産油国なので 上流部門 下流部門での裾野が広く エネルギー関連企業の不況を招き これが金融市場に影響を与える もちろん 米国でもガソリン安により個人消費は増加するが 金融市場 特に株式市場では不安材料となる 通貨面では ルーブル安でロシアが苦しみ 発展途上国も通貨安により 輸入額の増加で被害を受ける 原油安は 米国経済にとっては諸刃の剣であることを忘れるべきではない 地政学的要因 現在 世界は紛争だらけである 原油価格に最も影響を及ぼすのは やはり中東情勢である IS イスラム国 の脅威は これからも続くであろう 掃討するには 米国の空爆では解決しない 地上軍が必要だが 米国が軍を送るかあるいはイランに協力を頼むしかない サウジ カタール UAE クエートなどの湾岸諸国は ISと同じスンニ派であるがISの報復を恐れている 米国もイランとは 同国の核濃縮疑惑があり 表面上で協力を要請はできないが裏工作で依頼する可能性はある その場合は イランの核濃縮を認めることになるであろう イラクの主要原油生産地域である南部は 住民がシーア派でISは侵攻できないので 原油生産に影響を与えないという推測から価格低下の歯止めとはならない ただし 米国 英国 フランスなどの先進国内でテロが起きる可能性はある イランの核濃縮問題も欧米との合意は難しいであろう またウクライナ問題で ロシアに欧米は制裁を課しているが EU諸国はロシアとの結びつきが強く 及び腰である ロシアへの制裁は イランとは異なるので不可能であろう また制裁を強化すれば ロシアは中国により接近するであろう 中東和平の核心であるパレスチナとイスラエルの紛争も和解への道は程遠いのが現実である イスラエルも米国との距離を置いて ロシアに接近している シリアでのアサド政権の打倒ももはや無理であろう イラン イラク シリアというシーア派連合もこれからも健在と思われる リビアの国内紛争も含めた上記のような地政学的要因は いつ何が起きるのかが不明なので予測は極めて難しい 中東ではないが 西アフリカのナイジェリアなどで イスラム過激派集団のボコ ハラムも ISと協力する用意があるとされている ナイジェリアでは 油田地帯にトラブルが起きるのは日常茶飯事であるが 国内での紛争が激化すれば 原油生産に影響が出る シェール革命の影響 地政学的な要因ではないが 70ドル バレルかそれ以下の価格が2 3カ月続けば 米国内のシェールオイル生産業者の投資も減少し オイルメジャーも苦境に陥るので 米国議会へのロビー活動を強化するであろう これを受けて 米国はサウジと裏面で話をつけ 原油価格を上昇させる対策をとるものと予想される 実際には オイルメジャーと産油国は 利害が共通しているので仲が良い 石油消費国の団体であるIEAも 原油価格があまりにも安くなると 原油採掘 開発への投資が減少し やがて価格は上昇すると警告している OPECの減産見送りの背景には 米国の生産コストの高いシェールオイルに対抗して 原油価格の反騰を狙う戦略である シェールオイルの生産原価は 坑井によって異なるがバレル当たり50 60ドルと言われている パイプで製油所に送れるイーグルフォード テキサス州 積み出しのオイルはともかく 鉄道輸送に頼るバッケン ノースダコタ州 東海岸 の生産量は減少するであろう 東海岸までの貨車輸送費はバレル当たり17 20ドルと言われている シェールオイルは 通常の油田とは異なり次々と坑井を掘削する必要があるので 投資意欲は原油価格の低迷によって削がれるであろう 因みに中東原油の生産原価は 古い井戸であれば 5ドル バレル 新規の井戸であれば10ドル バレルであろう 最後まで価格で勝負をすれば 米国産のシェールオイルが中東原油に太刀打ちできないのは明白である またカナダで増産の続くオイルサンドの生産コストは シェールオイルより高く 約70ドル バレルと言われているので オイルサンドの生産も抑制されるであろう 3 2015年の価格予想 シェールオイルの生産は 現在掘削中の坑井もあるので急には減らないので 来年の第1四半期末までは 原油価格は低迷するであろう 現状の価格は やや過剰反応である 需要期の冬に入るので 投機資金も入り現状の価格よりは やや持ち直すであろう 来年の第2四半期は より少し持ち直すであろう 何らかの地政学的要因における戦争やテロが無いと仮定すると ブレント価格の予測は 下記のようになると予想される 2015年1 3月 60 70ドル バレル 2015年4 6月 70 80ドル バレル 2015年7 9月 80 85ドル バレル それ以後は80ドル バレルで推移すると思われるが ドル90 バレルになる可能性もあるであろう LNG価格への影響 原油価格の低迷は LNG価格の低下をもたらす 日本のLNG 年間約8800万トンの輸入 のターム契約 長期契約 は ほとんどが原油価格連動 フォーミュラと呼ばれる の設定となっている LNGは 百万BTUあたりの価格で取引される 以下の式で決まる LNG価格 C F JCC A α 定数項 JCC 日本の輸入原油の平均価格 CIF A 傾き α 大体 0 8 1 00 LNG価格 ドル MMBTU 英国熱量単位100万BTU は 6倍するとドル バレルになる 従って A 17 であれば 原油価格にフルに連動 契約では 多くがA 13 15 で14 台が多いと言われている 原油価格が 70ドル バレルになり A 14 とし αを0 80ドルとすると その時のLNG価格は 10 60 MMBTUとなる 新聞では 米国からのシェールガスを使ったLNGは ヘンリーハブという取引所での市場価格に連動する その方が原油価格連動方式より安くなるとして 現行の原油価格連動方式を批判する報道が多い しかし原油価格がここまで低下すると この指摘は間違ってくる 昨年のLNG輸入価格は 平均で約16ドル MMBTUだったので 原油価格が下落すると 長期契約のLNG価格も安くなるであろう 日本にとっては 原油安は朗報だが2015年の原油市場は 波乱含みの年になるであろう 藤沢治 ふじさわおさむ 1943年東京生まれ 65年一橋大学経済学部卒業 シェル石油 米MIT マサチューセッツ工科大学 経営大学院MBA取得を経てサウジ ペトロリアム

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  • 固定価格買取制度(FIT)は、なぜ間違った政策であるか? : Global Energy Policy Research
    電線を遮断してグリッドから独立しようとする家庭はほとんどないと聞く バッテリーを備えて自己責任で電気の安定供給を図ることがいかに大変かということを認識しているからであろう ドイツでもいくら家庭用電気料金とFIT買取価格との差があるからといって グリッドから切り離して太陽光発電で生活する家庭はないであろう 停電が避けられないからである 家庭用太陽光発電はそれなりの意義のあるものと考えるが あくまで家庭の省エネ 電力消費低減 の一環としての意義があるわけで 外部への電力供給や電力事業として考える場合にはシステムコスト含めて考える必要があろう 価格のパリティーだけでは意味がない 米欧における安値販売は真のコストを示していない 山家氏は 風力発電の市場価格が欧州で10円程度 米国では3 5円で取引されている とコストが安くなったことを強調されている また 風力は火力発電並みあるいは電源の中で最低水準というのが常識になりつつある とも述べている 果たして本当であろうか 先ず米国の風力発電であるが 生産税控除 production tax credit や連邦や州の所得税控除 income tax credit があるので始めて成り立っていると考えられる 図2に示されているように 生産税控除が認められている期間の建設は順調に進むが 控除が切れて空白が生じる期間にはほとんど建設が進んでいない 2013年に生産税控除が期限切れとなり2014年の建設量が92 も減少したため 風力発電業界では現在懸命の議会ロビー活動を続けている また太陽光発電では投資税控除 investment tax credit 投資額の30 相当 と所得税控除 income tax credit が事業者にとって重要な政府支援策となっている 図2 米国の風力発電建設推移 出典 米国風力発電協会資料 このように政府援助があって成り立っているのが米国の風力発電や太陽光発電である それではなぜ米国の風力発電で5円程度の長期販売契約が成り立っているのであろうか もちろん政府の財務援助を加えて風力発電事業者は採算を取っている それに加えて米国の各州規制当局は連邦政府の指令により一定割合の再エネ受入れを送電事業者に義務付けている RPS Renewables Portfolio Standard という制度であるが 送電事業者はその義務を果たすために一定量の風力発電や太陽光発電の電気を優先的に受け入れている そのような援助システムがあるお蔭で風力や太陽光発電事業者は購入者 小売事業者 との間で販売契約を結ぶことができているわけである しかし間欠的な電気であるので安値になることは避けられない もしもRPS制度もない 完全な自由市場であれば 送電事業者はバックアップ電源を必要とする面倒な電源 太陽光 風力 からの電気を優先的に受け入れることはしないであろう スポット市場に晒される太陽光や風力発電の販売価格はさらに安いものにならざるを得ないであろう このように太陽光 風力の電気は価格的にも 受入面でも政府の支援を受けて初めて成り立っている電源であって 5円という契約が現在存在しているとしても それが風力発電の真の競争力を示しているものではないであろう ドイツの場合も同様である ドイツのFITの下では送電事業者が風力 太陽光発電からの電気全量を優先買取する義務を負っている 送電事業者は前日の卸売市場 スポット市場 で全量を成行き売りに掛けるため 概して安値販売を余儀なくされる 需給の状況によってはマイナス価格 購入者に対してkWhと一緒に現金を付けて 販売せざるを得ない事態もしばしば生じている 環境団体の要請にもとづきドイツ政府が回答した 送電事業者による再エネ平均販売価格 は表1の通りである これを見ると2013年の平均販売価格は3 6ユーロセント 約5円 kWhであることが分かる これは再エネ全体の平均価格であるので風力発電だけを個別に取りだしたら 夜間の余剰電力時の販売量が多いので もっと安い値段が付けられていたであろう つまり見方を変えれば 再エネは表1のような安値でなければ売れないということを意味しているのであって 発電コストが低くなったと解釈する山家氏の見方は疑問がある 表1 ドイツ卸売市場における再エネ電力平均販売価格 単位 ユーロセント FIT最大の問題は過剰設備の招来 最初に説明したように 再エネの主力である太陽光 風力は常にバックアップを要する電源である したがってピーク需要に相当する電源設備は引き続いて確保して行く必要がある 現にドイツでは太陽光 風力発電設備が7200万kWとピーク需要 約7600万kW に近い数字になっているが 既存の電源を廃止し 交代することはできていない ドイツ国内の総発電設備量はしたがって1億8800万kWと大きく膨れ上がり ピーク需要のおよそ2 5倍になっている スペインでも同様の過剰設備状態が生じている これは2つの効果を既存の電源に与える 1つは稼働率の低下である 太陽光 風力が優先されるため その発電量 kWh 分だけ既存の電源は発電量を犠牲にしなければならない これは既存の電源の稼働率低下と採算の悪化をもたらすものである 2つ目は卸売市場価格の下落である 過剰設備があると市場価格が下がるのはどの商品にも見られる現象である 太陽光 風力発電事業者は送電事業者との間で固定価格を保証されている 固定価格と送電事業者による実際の市場販売価格との差額は送電事業者が小売事業者を通じて消費者に請求する したがって太陽光 風力発電事業者にとってはいくら市場価格が下がっても痛痒はない しかし既存の発電施設を持つ事業者 電力会社 はたまったものではない 図3は実際にドイツで生じている卸売市場価格の下落を示すものであるが 図にみるように火力で一番安い褐炭火力のコストも 電源で一番コストの安い原子力発電のコストも下回っていることを示している 図3 このような稼働率低下と販売価格低下の二重の要素により ドイツの4大電力会社は揃って経営難に瀕している 国内で2番目に大きいRWEは2013年決算で創業以来初の約4000億円という赤字を計上した 最大の電力会社エーオンは今年11月に既存電源の主力である火力 原子力発電事業を別会社化すると発表した 今後はいずれにしても政府援助を必要とすると思われる既存電源に対して 政府の補助が得られやすいように火力 原子力を別会社化したとの見方がされている 85 を越える電源を別会社化 行く行くは売却あるいは国営化 するとなるとエーオン本社はもはや電力会社ではなくなるであろう 結び FITは消費者負担が増大することが一番の問題であるが それを上回る問題として過剰発電設備となることが避けられず 再エネ電源も既存電源も含めて全ての電源に対して政府援助が必要となる問題が生じると言えよう これは国民負担が一層増大することを意味している ドイツの壮大な社会実験のこのような結果を反面教師にして真剣に我が国のエネルギー計画を立てる必要があるのに その気配すら感じられないのは我が国の大きな問題と言えよう 小野章昌 おの あきまさ 1939年愛知県生まれ 1962年東京大学工学部鉱山学科卒 同年三井物産入社1964 65年米コロラド鉱山大学 修士課程 に短期留学 三井物産では主として銅 亜鉛などの資源開発とウランを含む原子燃料サイクルビジネス全般に従事 同社原子力燃料部長を務め退社後 現在はエネルギー問題のコンサルタントとして活動している 2014年12月15日掲載 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長

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  • 再エネ、健全な成長のために : Global Energy Policy Research
    このシステムをいかに有効に機能させるか 補強するかがポイントになる 早く確立したところが技術やシステムを輸出できるようになる 電力は最重要エネルギーであり 各分野に及ぼす波及が大きい ドイツは明らかに先行している 制御方法向上策としては 短期的には再エネ設備自体の技術や立地上の工夫がある また 送配電網運営 グリッドオペレート や市場取引 マーケットオペレート の改善が非常に有効である 鍵を握る双方向 上下 流通 グリッドオペレート改善の代表例は 上位と下位のネットワークを双方向で流通することでキャパシティを有効活用することである 従来のネットワークの設計思想は 上位 高圧 から下位 低圧 へ一方通行で送ることであった このシステムは変電所およびそれが管轄するエリアで分断される そこの需給環境に制約されることを意味する 再エネ設備が属するエリアを超えられず 上位に余裕があっても利用できない 保護リレーや電圧調整に留意すれば 上位に上げることができる 系統間逆潮流 Negative Vertical Load ドイツは10年程前より取り組んでおりこのシステムが普及してきている 資料3 ネットワークを大きくとる広域調整は非常に有効であるが そもそも超高圧まで上げないと活用できない 土俵に上がれないのだ マーケットオペレートを改善することで 需給調整が円滑にできる ネットワークが混雑する箇所を避けるようなシグナル作成 需要家の調整力を利用するデマンドレスポンス市場の整備 最終調整を担保するリアルタイムや期近市場の整備などである 米国の北東部11州をカバーするオペレーターの PJM が最も進んでいるとされる 中長期的な制御対策は 調整力を増強する設備投資である 送配変電設備 調整電源 蓄電装置 ストレージ 等の建設である 日本では解決策として直ちにこの投資が議論されるが その前にやるべき有効策は多く存在するのだ ドイツなどの再エネ先進国は 以上のような努力を10年ほど前から地道に取り組んできており 再エネは次第に調整可能な電源になりつつある 多くの国が平均シェア2割を超えており その結果生じる短期的 瞬間的なシェア拡大にも対応できるようになっている ドイツは この5月11日13時に再エネ比率73 を記録したが 原子力を含む既存電源の出力調整 系統間逆潮流等で対応した 資料2 3 再エネ普及に調整力整備が追い付かない事態も生じ スケジュール調整を要する局面もあるが 再エネ普及の目標は堅持されている 資料2 資料3 2 系統接続留保問題の本質 さて 翻って我が国をみると 9月24日の 九州電力接続留保ショック から動揺が起こっている 予想を大きく超えるFIT認定量が生じ 全てが同時にフルキャパシティで稼働する あり得ないが 場合は 供給が需要を超えてしまう 長期に稼働しない計画の認定取消し タリフの弾力的な設定 タリフ適用時期の適正化 運転開始時に近づける 太陽光の出力抑制の弾力的な取り扱い等が検討されている 揚水発電や広域連系の活用などの需要増対策も視野に入っているようだ 固定価格買取制度の有効活用が大前提 さらに FIT制度自体の見直しを提言する組織もある しかし タリフの決め方などの手直しは必要でも 見直しは不要である 太陽光以外はほとんど稼働もしていない状況での見直しは問題である 中長期のリードタイムを要する水力 地熱 風力などは政策の持続性は不可欠であり 見直しは開発を大きく阻害する いまさらRPS 編集部注 FIT導入以前の振興策 目標を定め 再エネを導入する手法 の復活はあり得ない これは 再エネを普及させない仕組み とも言われ FIT登場の背景となった 手垢にまみれたといっても過言ではない いかにFITを有効なシステムにしていくかの選択肢しかない 内外価格差の議論も避けて通れない 先進国であるドイツの太陽光コストと比べてどうして2倍もするのか 周回遅れで技術やシステム開発の先行を許してしまったが 低コスト環境を享受できるというメリットがあるはずだ ポイントは受入れ体制整備 何よりも FITとならんで再エネ普及の両輪である 受け入れ態勢の整備 を早急に実施しなければならない 欧州等で先行しているグリッドオペレート マーケットオペレートの整備 変革である 低コストで再エネを普及させる王道でもある 再エネを優先して接続し 送電し 給電するという 優先性 確立とともに まったくと言っていいほど整備されていない FITという片輪だけ進んでも前には行かない 両輪を早急に揃えることが 健全な発展 の大前提となるのである 山家公雄 やまか きみお 1956年山形県生まれ 1980年東京大学経済学部卒業 日本開発銀行入行 新規事業部環境対策支援室課長 日本政策投資銀行環境エネルギー部課長 ロサンゼルス事務所長 環境 エネルギー部次長 調査部審議役を経て現在 エネルギー戦略研究所 株 取締役研究所長 東北公益分科大学特任教授 京都大学特任教授 2014年12月1日掲載 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト 池田信夫氏 アゴラ研究所所長 司会は石井孝明氏 ジャーナリスト 1バレル30ドル割れの原油価格の下落が続く一方で 中東情勢の不透明感が増している 2016年の原油価格はどうなるのかを考えた 映像 原子力報道 メディアの責任を問う シンポジウム 2015年12月8日開催 静岡県掛川市において 出演は田原総一朗 ジャーナリスト モーリー ロバートソン ジャーナリスト ミュージシャン 松本真由美

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  • 再生可能エネルギー普及政策は是か非か-エーオン・ショックの解釈 : Global Energy Policy Research
    グリッドオペレート と市場取引 マーケットオペレート を活用して 調整力 を効率よく調達し 需給を一致させる 需給を一致させる手段としては 火力 水力のいわゆる調整電源 ディスパッチャブル だけではなく ストレージ 揚水発電等 インターコネクト 連系線 デマンドサイド 需要家の協力 があるという認識に変わってきている 火力には地域や需要家に密着したコジェネも含まれ この方が有効であるとの議論もある ストレージには燃料 水素 メタンなど や熱も含まれる こうした需給を調整する機能は フレキシビリティ flexibility と称されており バックアップ はこの一部になる フレキシビリティという概念は IEAをはじめ多くの研究者や実務家が議論の前提としている 需給を一致させるためには 予測力が決定的に重要になる 再エネ普及前は 変動するのは需要だけであり 電力会社 はこの予測のノウハウを蓄積してきた 供給側でも太陽光 風力等が変動するが このシェアが大きくなるとその予測力を高めていく必要がある 天候予測は急速に進歩しており 3時間前 半日前ではかなり正確に把握できるところまで来ている こうした考え方の変化や技術進歩により 変動する再エネの受容可能量が次第に増えてきている 再エネシェアが従来常識よりも大きくアップしているのは こうした事情による この動きは現在進行形で進んでいる 以上のような 新しい思考や技術革新が可能になった背景には ICT 物のインターネット Internet of Things さまざまな商品 物 行動がネットでつながり情報を共有すること の急速な進歩がある 膨大な情報を収集 処理して 監視 制御に活かせるようになった 3 個別のコメント 以下は 小野氏論考に関する気になる事項へのコメントである 一部は既に前述している基本事項を含む ① 安定電源 という用語について 電力工学的には 安定電源 という用語は存在しない 系統信頼度や安定度に関しては 火力や原子力についても偶発的に供給停止することが想定されており 全ての電源が安定であるとは見なされていない 安定電源 という言い回しは なんとなく頼もしい感じのイメージ を一般の方に伝えるに過ぎず 電力系統の設計 運用上 とくに系統セキュリティ上 は意味も持たない ② バックアップ電源 という用語について 現在 IEAを始め世界各国の電力系統の研究者や実務者が議論し 新しい概念として提示しているのは 柔軟性 flexibility であり 単純に再エネの変動を火力で バックアップ するという発想の時代では既にない ③電源のコストについて 再エネのコストは 多くの技術開発により 急速に下がっている 市場取引では 少なくとも風力は競争力をもつ 米国では固定費含めても風力は火力並みかそれ以下という試算もある 一方 コストには様々な視点があり 多くの機関が試算をしているが まだ比較するのは難しい 社会的な便益やコストが発生するが それのコストは正確に反映されていない 国産 環境 シーレーン防衛 事故の補償などを考慮に入れると違う水準になるはずだ IEA outlook2014では 化石燃料への補助は再エネへの補助より何倍も大きいと指摘している ④ドイツ EU の取引市場 ドイツでは再エネの市場価値が4セント程度しかない と指摘しているが 全電源の取引価格が4セントを切っている中では 特段強調することではないように思える ⑤過剰設備と電力経営 設備過剰は 省エネが進んだことに加えて 2000年代に天然ガスを主に火力発電に巨額の投資したことも原因であり 電力会社 大規模発電会社 の経営判断が甘かった面はある 旧電力会社 の経営問題は 天然ガスと火力発電への過剰投資 再エネへの過少投資が主要因であり これは経営者もはっきりと認めている なお 同じく旧電力会社から分離した 送電会社 TSO は 再エネのおかげで業績好調である ⑥ドイツの壮大な社会実験という認識 ドイツよりも 再エネ割合が多い国は少なくない デンマーク スウェーデン スペイン ポルトガル等 系統が孤立していても再エネ割合が高い国もある スペイン ポルトガル アイルランド アイスランド が 破たんしていない ⑦図1の解説 Capacity Credit 容量クレジット について やや細かい話になるが ミスリードの恐れがあり 取り上げる 私の論考 の同図の firm capacity は Capacity Credit 容量クレジット のことであるが これを 容量クレジット という適切な用語を用いずに 安定電源として期待できるのは とするのは誤訳であり 読者に誤解を与える 容量クレジットは電源アデカシーの問題であり そもそも安定かどうかとはあまり関係ない これが低いからといって 優れた電源 ではないとは言えない そもそも 優れた電源 という定義自体が存在しないので この議論は無意味かと思われる 4 最後に エーオン テイセンCEOの発言 最後に 欧州最大の 旧電力会社 エーオン社のヨハネス テイセンCEOの説明の一部を紹介する 同社は この11月30日に 歴史的な事業革新プランを発表した 従来電源 トレーディング 資源開発 生産を別会社に移すとともに 本体は再エネ 顧客サービス 配電事業にフォーカスする 本社はデュッセルドルフであるが 典型的なグローバル企業であり ドイツ内の問題に留まらない 最近まで エネルギー事業の構造は明確で直線的であった バリューチェーンは 資源開発地から発電所 送電線 卸市場を経てエンドカスタマーまで繋がっていた ビジネスの全体像が把握でき 大規模生産設備から監視 制御が可能であった この従来型のエネルギー世界は われわれにとって馴染みが深い 巨大設備とそれが統合されたシステム 大規模な取引により構築されていた この技術は確実であり 成熟していた これらのシステムはまだ存在しており 必要不可欠なものである しかしここ数年 新しい世界が 並行するかたちで急成長してきた 多くの技術革新 顧客の期待の上に成り立つ世界である 新しい技術の成熟 コスト低下 それを背景とした再エネの普及がこのトレンドの主たる推進者である どれよりも多く再エネ発電への投資が実施されてきている 再エネ投資は 減少するどころではなく 増え続けていく 同時に 再エネコストは急激に下がってきている 特に陸上風力は 従来型の電源と同等かそれ以下にまで下がっている 他の再エネも 遠からず経済性のあるものになる 再エネ発電は 単なる革命的な設備ではない 他の技術革新と融合して 顧客の役割を変えつつある 既に太陽光発電を設置し電力の一部を自給している場合は特にそうである 蓄電池が普及してくると 顧客は電力 ガスのネットワークから相当程度独立できるようになる エネルギー供給を自らアクティブにデザインする顧客は着実に増えていく 何よりも そうした顧客は クリーンな 持続可能なエネルギー源を そして資源を節約する効率的な消費を志向している 山家公雄 やまか きみお 1956年山形県生まれ 1980年東京大学経済学部卒業 日本開発銀行入行 新規事業部環境対策支援室課長 日本政策投資銀行環境エネルギー部課長 ロサンゼルス事務所長 環境 エネルギー部次長 調査部審議役を経て現在 エネルギー戦略研究所取締役研究所長 東北公益分科大学特任教授 京都大学特任教授 2014年12月15日掲載 映像資料 映像 電力自由化まであと2ヶ月 電気代は安くなるのか 2016年2月2日放送 出演は竹内純子さん NPO国際環境経済研究所理事 主席研究員 宇佐美典也さん エネルギーコンサルタント 池田信夫さん アゴラ研究所所長 4月から電力の小売りが自由化される そのプラスとマイナスを分析した また池田さん 竹内さんは共に 1月に亡くなった国際環境経済研究所の澤昭裕さんと共に仕事をしてきました 澤さんの追悼と思い出を番組で振り返った 映像 中東の激動で原油はどうなる 2016年1月13日放送 出演は岩瀬昇氏 エネルギーアナリスト

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